2016年6月8日水曜日

都民にとっての「次の一手」



使途について特段の明記がない場合は、なにに使っても政治資金規正法的には
違法ではない!・・・そうです。
大方の都民は釈然とせず、ザル規制に憤然とするのでしょう。


しかし、そう考えない、考えるべきではないということも可能です。
違法である事と処罰可能性は別物。
罪刑法定主義からして、処罰規定なくしては処罰出来ない。
しかし、明らかに「違法」だとおもうのですよ。
専門家じゃないので盤石の自信でもないが......(笑)

最近はあまりつかわれませんが「当然の法理」なる概念があります。
政治資金規正法という以上、この法律が取り扱う「金銭」は政治資金に限られます。
政治資金という以上「政治活動」に使われることが当然の前提であり、政治活動以外の用途は法の趣旨に反する。
法の趣旨に反する金銭を政治資金収支報告書に掲載すること自体が不当であり・・・・って当たり前でしょう。
あまりに当たり前すぎて明文化しなかったわけで、特段の使途を明文化していないので、なんに使っても違法ではない・・・って
このような考え方を「法匪の論理」という。

今回の「第三者」の方々は、検事出身ですから、違法且つ処罰可能な場合を「違法」といい、処罰不可能ならば「不適切」という
表現を使ったに過ぎない・・・と解釈しています。
違法でない=合法 というのは明らかな間違いです!
それに、毎度のことですが、政治資金規正法に照らしてどうか?という調査だと思われますので、
それ以外の法律に抵触するかどうかについてはまったく調べていないはずですから、
一片の曇りなく「ノットギルティ」と決まったわけでもない。


記者会見でどのようなやりとりがあり、都議会でどんな質疑がされるか知りませんが、
この程度の質問は、初歩中の初歩ですから、当然やっていただけるものと思っています(笑)
問われているのは、重要な公職の立場にあるものとしての「適性」ですので、違法性の有無ではない。
だから、政治家は「清濁併せ呑む存在」だといわれる。
適性さえあれば、多少の違法性は看過されてもかまわないという意味です。
カエサルは人妻キラーな女たらしで借金まみれであったが、政治家としての「適性」は世界史に類を見ないほどあったのです。



かの「オトコ」を座から引き摺り下ろすことが正しいことか良いことかはなんともいえない。
現行の選挙制度のままでは、同じ穴の狢みたいのが次の権力者になるだけのことです。
一千万人におよぶ有権者の直接投票とは、一見民主主義的でよさそうに思えますし、
総理大臣の直接選挙を主張する向きもありますがこれはまことに危険な選挙方法なのです。
大衆人気や知名度だけで勝負が決まる。
一時のムードや風向きだけで選びたくないのであれば、アメリカの大統領候補者選びのように
長丁場の中で蒸留水を煮詰めるようなプロセスを踏むしかないが、そのようなプロセスに耐えられますかねえ?
耐えられなくとも、候補者である期間の間で正体を暴くようなシステムでしか、まともな権力者を選ぶことはできそうもない。






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