2018年1月3日水曜日

絶滅歳事のさまざま(3)




なくてはならないが、元来は箱根の向こうの風習だと思っている。
だからどうだということではないが、蝸牛庵的知見からすると
飾り方を間違えている。
何度も何度も言っているが、真理が必ずしも世間に受け入れられるわけでもなく...
しかし遥か夷の地の正月飾りは....これはなんとも凄い!
まずは、自作俳句の披露(今回は三が日全て自作!まあなんでもやれるって才能の一端を)


打ち枯らし 空櫃佐竹の 人飾り


秋田の佐竹右京太夫家の江戸屋敷は台東区の佐竹商店街あたりの広大な土地にあった。
面倒な故事来歴は省きますが、佐竹では、松飾りの代わりに
家中の武士が正門から玄関まで菊人形だか蝋人形よろしく
正装で立ち居並ぶ様を正月飾りとした。


お江戸のチョットした話題だったらしいが、
なんといっても貧乏藩。
最後は門松もだせねえのか!と揶揄嘲笑のマトだったようだ。


明治維新という大改革のおかげで、財政状態は息をついたはずだが、
ロクに家産保全も出来ないままじり貧。
挙げ句の果て、家財の大ガレージセール
この時、三十六歌仙絵巻物を切り刻んで売りに出すという
あってはならない暴挙まで。
今の貨幣価値だと、切り絵一枚一億円くらい?
買い手リストがまだ残っていますが、当時の有名人がズラリ名を連ねます。


悲しいかな切り絵は流転し、いまや行方不明もあるやに。
最初の買い手の手元にとどまったままなのはほんの少し。
個人蔵が多くこのまま退蔵されていきます。


松飾りを生身のヒトザルがやるって面白いと思うが、
秋田県庁で初出の日にやれば話題。
確か今の知事は佐竹の末裔ですよ。
かまくらもナマハゲも先細りみたいだから新たな観光資源に
公務員が率先して(^^)

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