2018年1月10日水曜日

熊谷陣屋



長ったらしい「一谷嫩軍記」なんか通し上演はまずなかろう。
この三段目だけは名作の誉も高く....脚本じゃなくて役者の技量だと思いますがね。
初代吉右衛門の名演が有名だが、2代目もなかなかなもの
しかし、役者ッぷりが長谷川平蔵と重なり合う(^^)

直実と敦盛の一の谷のエピソードはだれでも知っている。
元来は文楽の演目
歌舞伎に転用したが、多分に人形劇の方が良さげ。

忠義の為とは言え、我が子を犠牲にとは、余りにも今風ではない。

菅原伝授手習鑑
伽羅先代萩
一谷嫩軍記

とこのモチーフが古典の定番。
あの時代はお武家の理不尽な仕打ちに町人たちは紅涙を絞ったか?
しかし、いまでも人気演目とはなあ...
ブラック企業への愛社心と重ね合わせる観客が多いのでしょう。



ちなみに....素人能楽師として避けるわけにはいかない(^^)
能では「敦盛」

諸国一見の旅の僧蓮生(実は熊谷直実)が一の谷の古戦場を訪れ
平敦盛を回向する優雅な演目
修羅道に堕ちた武者が、怨みはらさで...なんてヤボは言わない。
歴史は流転
勝者敗者は一刻のこと

倭の無常観には心安らぐ
リンクは姉弟子の舞台の一部です。



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