2018年3月25日日曜日

須賀敦子さんのこと(3)




須賀敦子さんの作品(随筆とも小説とも判じがたいが)を
読んだのが、四半世紀以上前のこと。
何度か再読しようかも思ったこともあるし、今回評伝を読んだから...
でも読まないだろう。

優れた作品であっても、読む時期とタイミングを間違えれば、
あるいは失すれば、時間の浪費でしかない。
須賀敦子さんのプリズム越しの静謐感ある世界を読む時期は既に終わった。


実のところ、彼女の系譜なんか全く知らないままに
読んでいた。
今回改めて知ってしまった。

蝸牛庵のとなり町に生まれ、寓居のすぐ近くの教会の近くで大きくなり、
東京に移住。
聖心から慶應、そして留学。
イタリア人の旦那に死別し、帰国。
いわゆる文壇デヴィーはかなりなお年になられてから。
活躍されたのはほんの数年。
宮内卿、一葉に匹敵するような作家人生。


神々の愛でし者の人生そのものであったようです。
お墓は甲山のカトリック墓地にあります。

ちなみに、家業の住設設計施工会社の本社は上野にあります。
最後の在京時代のボロアパートの近くです。

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