2018年3月8日木曜日

Inclusion rider あるいはアファーマティブ



みんな揃って黒ドレスなんて陳腐な三番煎じをしないのが歴史からくる貫禄。
しかしそれ以上のインパクトスピーチ。
地味な役者ですが、昔から骨太のイメージでした。
ファーゴに続いて二度目のベストアクトレス。

含蓄深いスピーチですが、まずメリルに呼びかけます。
如何にメリルが大女優かと言うこと。
三十年あまりのキャリアのなかで、六割以上のシーズンで
オスカーノミネート。
しかし、受賞は3回だけ...と言ってもそれでも凄い。
アカデミー会員はこれ以上彼女にあげなくてもって気にもなるんだろう。

問題は、この運動論あるいは契約条項
実社会の多様性が映画製作現場に反映されず、
白人男性ばかりが蔓延る現実をブレイクスルーしようと言うこと。

けだし、おっしゃる通り。
マクラ営業やらセクハラやら、根っ子にあるものは同じようなものだ!
と言われれば反論は難しいし、
かつての職場で有史以来始めて女性ライン課長を
淡々と任命したこともあるから、特段の異論コメントもない。


がしかし....
興行成績という成果主義のシバリのなかで、最高の芸術表現を
実現するために、女性、身障者、カラードがその任にふさわしければ、
製作者がレイシストでなければ当然に起用する。
ところが、ストリープやマクドーマンドの代わりがカラードなんかに居るのか?
と言われればいささか絶句する。

アファーマティブアクションプログラムがあれば、
解決出来るものでもないが、チャレンジの機会も与えずに
能力にかけるから...は後先逆だと反論も可能。

最近はチャイナ系のスクリーンへの登場が格段に増えてきた。
特にビッグバジェットだと当然化している。
興行狙いがありあり。
天邪鬼は、日本人が出ているからと言うだけで
脚を運ぶものでもないがそれは少数派。


四月の中頃のメジャーベースボールでは、
公式戦ながら選手全員が42番の背番号を背負う。
ある黒人選手へのリスペクト。
非難や脅迫を物ともせず、彼を大リーガーに登用した
チームオーナーの英断は感動をもって...実は語られない(^^)

オーナー曰く

観客が使うドルは「グリーン」だ!
白でも黒でもない


誠に分かりやすいが、いまどきホンネを公言すれば、
炎上する。


この発言なり運動がどれだけ横展開するのか判らないが...
ノーベル賞受賞者(個人)の数は累計で約九百人
そのうちで女性の数は?
ノーベル賞と言っても本当に価値があるのは自然科学部門だけ。
そのなかで、女性の数は?

Inclusion rider の本丸は大衆芸術の世界なんかじゃないって
事にまで発展すれは、ホンモノになるのでしょう。



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