ブックバンなんて聞き慣れないが、焚書まで過激ではないが禁書運動のこと。
具体的には公設図書館から特定の書籍に追放(貸出あるいは閲覧の禁止)が組織的に行われている。
レッドステイツでよく見られるらしいから、ターゲットはリベラル系の書籍。とりわけLGBT関連が槍玉に上がる。
カバー写真は、あのフィールドオブドリームのワンシーン。
ケビンコスナーは都会っ子なんだがアイオワの片田舎の農場主、妻のエイミーマリガンはさほど有名じゃない女優だが、ストリートオブファイヤにも出演しているエドハリスの配偶者。
あとは、まことに能天気なまでに愛らしい娘と、伝説の野球選手の集合写真
野球映画だとおもわれていますが、、実のところ、レッドだろうがブルーだろうが(アイオワ州はスイングステイツ)アメリカン共通の普遍的な夢や希望、絆等の美徳への讃歌という理解が正しい。
だから、MLBもこんなお洒落なイベントが出来る。
衒学の極みと言われればそれまでだが、そんなことより、アタシとしては一番記憶に残ったシーンはPTAかなんかの会合のシーン。
あの「ライ麦畑でつかまえて」をブックバンにかけようという提案に対して、エイミーマリガンが火を吐くがごとき反対論をぶちあげ、、、、思わず拍手しそうになった(^^)
実際に、主人公のホールディンコールフィールドの社会批判はその内容と口調のエゲツなさもありCAですらブックバンの対象となっている。
おもえばノーベル財団は反体制を理由に迫害されている作家には文学賞を贈るくせに、どうしてサリンジャーにその栄誉を与えなかったのかなあ?
これまた、アタシがノーベル文学賞に冷ややかな理由のひとつ。
さて倭國でもブックバンの餌食となっている作品がないではない。
対象の作品を殊更にことあげしないが、仮に映倫があれば、R15くらいのレイティングにしたいものだ。
それに誰も騒がないが、岩波新書の日本の歴史(井上清著)なんかはR18でもおかしくない。
アタシがお世話になっている公設貸本屋では、これらは誰彼なしに貸し出しも閲覧も出来ます。
表現の自由は大事だから、コンテンツに全面的にオブジェクションであっても、焚書はあってはならないが、理解力に乏しい読み手に対する教育的指導は欠かせない。