2024年6月24日月曜日

異聞百人一首

 




著名な歌人を百人選び、代表的な和歌を夫々に一首選びアンソロジーとする
ある種のアイデア商品なんだが、定家の発案だからか、過度に褒め称えられ今に至る(王朝美學の基準となり、果てはカルタとりにまで)
さりながら、、、
どうしてあの歌人を外したの?
なんであんな凡作を選んだの?、、、とか
無節操無定見に崇める向きの一方で疑念の声をあげる、、、まあ天邪鬼な和歌好きもいます。


アタシは多少後者かな

室町幕府の将軍義尚は「私撰百人一首」を編纂しています。さしたるものでもないが「定家の撰にもれた歌人ばかり百人選び」その百人の勅撰集に選ばれた和歌による詩歌集。

お手軽な作りかたです。勅撰集に選ばれない歌人や和歌は最初から除外かあ(^^)


真面目に読んだわけでもないが、、、


大伴旅人

源順

源三位頼政

俊成女

宮内卿、、、、ここいらを外すようだと見識を問われるが、定家は理由は知らないがオミットしています。定家は特段名歌人や名歌をえらんだわけではないのだろう。

なんにせよ、義尚の労作は「二軍選手だけのオールスター戦」みたいなものにしかならなかった



昭和の定家と畏怖される鬼才塚本邦雄にも「私撰百人一首」がある。定家が選んだ百人の、定家が選ばなかった和歌によるアンソロジー

しかしながら、阿倍仲麻呂と陽成院だけは、定家の選歌のまま。定家が一番適切な選択をした、、、のでなく作例に乏しく代替がなかったからのようです。

巻頭から塚本撰を並べましたが、、、この和歌群の出来栄えは定家撰よりよさげ



最後に真打登場

丸谷才一撰「新々百人一首」

自分勝手に百人を選び、勅撰集の部立てに配慮した選歌です(定家版は恋唄が多すぎます)



多少時間があれば、定家と丸谷才一の選んだ歌人を比較して、次に塚本の選んだ和歌と見比べてみよう。





To be continued 

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