ホロコースト系の映画の二本立て
アランレネの作品については、いまや遺産ですから、映像をお借りする事で敬意を、、、
1942年、ベルリン郊外のヴァンゼー荘に参集した政府高官。主催者はラインハルトハイドリッヒ大将。書記はアドルフアイヒマン。
淡々とした、いつもながらの省益は決して毀損することなくそれなりに国益は全うするための駆け引きと妥協いう政治的アートを駆使する事で「ヴァンゼープロトコル」が策定された。
強制収容所に隣接する公邸で長閑に暮らす1945年のルドルフヘス一家。
塀の内側と外側は没交渉
一家の女主人は、知っていたのか知らなかったのか知らないふりをしていたのかは知らないし、本当にヘス一家がアウスビィッツの隣で暮らしていたのかも知らない。
ナチスが、強制収容所周辺を「関心領域」と呼称していたなんて初耳だし、、、
ハンナアーレントがアイヒマン裁判を傍聴することにで喝破した「凡庸な悪あるいは悪の陳腐さ」とは、突き詰めればこういうことなんだろうなあって
おぞましい「悪」とは、根源的でも悪魔的でもなく、思考や判断を停止し外的規範に盲従した、、、ある種の無関心がなせる凡庸あるいは陳腐なものであり、それが表層であるが故に社会に蔓延し世界を荒廃させてしまう、、、
拳を振り上げ隊列をくみ声高に喜怒哀楽を表現することだけが「声」ではなかろう。
だから、世の中「サイレントマイノリティ」という言葉もある。
名題は平安初期の大和物語の一節
通信添削の出題だったが、なぜか未だに覚えている
大事にしていた鷹を逃してしまった臣下の言上に対する帝の言葉。
....
この「関心領域」なる映画。ミニシアター系を中心に毎回満員御礼の盛況
まことに信じがたいのだが、ある種の「サイレントマイノリティの声」だと思う次第。
キノコ雲、黒い雨、ケロイドなんかをグロテスクに見せつけなくても「悪」を厳しく指弾できると考える立場ですから、意を強くする。
0 件のコメント:
コメントを投稿