2016年7月9日土曜日

消費税マイレージ



過去ブログですが、多少はまじめにかいたもんで...
某政党の唯一の政策提言......というか、野党で唯一聞くに値する提言なんですが、
雛形は上智大学の先生の策らしい。
なかなか示唆に富む提言です。
老後の生活資金の源泉の多様化ということですが、一般的には

老体に鞭打ち働くことによる収入
過去の収入を原資とする年金
ストックからの収入

とされるが、加えて、消費の額に加算される消費税の一部を年金原資に積み立て、
老齢になった際に還元......いや還付しましょうって制度が「消費税マイレージ」

蟻さんのようにセコく溜め込んでも経済の波及効果を考えるとキリギリスくんのように
湯水のように使いまくる方が良いに決まってる。
しかし、厳しい老後にキリギリスくんは?って危惧への解決策です。


僕って結構な額の年金原資を納付してきましたが、これは自分のためというより
両親等への仕送り。
世代間給付システムのお陰様で老母は優雅な老後生活。
翻って僕の年金原資は、誰が本当に払ってくれるのかしら?
いまや、世代間扶助は成り立ちがたく、個人年金型に移行あるいは併用せざるを得ない
時代である。制度移行を円滑に推進させる効用は大きい。



しかし、制度設計の詳細はなにかと、山あり山あり。
財務省の消費税還付制度同様に、マイナンバーカード利用システムの構築が
大前提です。
つまり、誰がどんだけ仮払消費税を負担したのかの把握!
カードリーダーの準備やらシステム整備等結構な公共事業となります。
クレジットカード決済ならそのデータを利用する可能性もありますので、
更に仕組みは複雑になる。
まさかまさかの丼勘定?!
ならば御免被る(キッパリ!)

仮払消費税のうち、どの程度がマイレージ財源にまわるのでしょうか?
その比率に所得格差をつけるのでしょうか?
消費税制度の逆累進性批判を回避するためにも、比率格差は必要ですが、
所得は所詮フロー。
ストック富裕層は笑いが止まらない。

マイレージ基金の運用は如何するのでしょうか?
誰に、どのように、という二つの課題があります。
確定拠出企業年金のようなもので、運用スタイルを自分で選べるというのは楽しい。
経験則からすれば、たいていは堅実運用を選びますなあ。
GPIFに運用を任すかどうかも選択制にしたい。
腕のいい機関投資家は幾らでもいるし、官製ファンドは信用ならんと考える向きも多い。
運用競争っていいかも。


消費税増税の無期延期、実のところ凍結みたいな状態を
脱却する際には、これくらいの仕掛けを盛り込まないと流れは変わらない。
有る意味、返済がずっと先の借金みたいなものですから、
上手く成長にむすびつくように活用すれば優れて効果的・・・かも

三分の二以上の議席とって「改憲」なんか、暇なときにやればいいのよ。
解釈で改憲は幾らでもできるんだし、司法や法解釈の祭司はすでに政権にひれ伏した。



----以下備忘

https://vdata.nikkei.com/prj2/tax-annualIncome/

↑ バックデータはこれ


国家は何をするにも「カネ」」が先議事項。
先立つものがないと何もできない。
所得からの税金(所得税)は、つまるところ「富裕層」が負担している。
ありていに言えば、全体の4%が個人所得税の半分を負担している・・・って御存知の方はあんまりいない。
そのくせ「金持ち優遇」とかなんとか(苦笑)
ろくに税金も納めずに、保育所に入れないとかこれっぽちの年金とか・・・ちょっと文句多くありませんか?

一方で消費税だって、負担率はともかくも額的には所得比例である。
平均的には、8%前提だと世帯あたり十数万円(年間)というところであるが、一千万円超プレーヤーは倍程度負担している。

これらを前提に「消費税マイレージ」ですが、どうもこれだけで年金原資をすべてまかなうのはちょっと制度的に激しすぎる。
あちこちのライフプランナーが、老後は毎月30万円が必要であり・・・

必要額の半分程度を年金でまかなうってことになれば、いったい税率がいくらであればいいのか?
単純に計算すれば、年間の現行負担額が月額になればいいわけですが・・・・計算するのも恐ろしいし、
実際に店頭で「商品対価の同額を消費税として納付」しなければならなくなった場合の個人消費行動がどうなるのか想像を絶する。
理屈だけ言えば、消費額と同じだけ老後の「たくわえ」として事前に納付しましょうって言えばそのとおりだが、
はいわかりましたって・・・まず言わないでしょうなあ(笑)
今日の生活にあくせくしているのに、未来のための納税なんて言ってられません!というのは正直な心情だわ。
当然に所得格差の調整機能を税率が行っているわけであり、
将来のためのマイレージっていいながらも、貧乏人のためかよ!?って思う「了見の狭い金持ち」は少なからずいる。


さりながら、社会保障財源確保のためにって耳障りのよいことをいいながらも法人所得税減税財源に使われちゃったりするわけですから
厳格なまでに硬直化した消費税税制のほうがまだましだと思うかどうかだと思います。
確信できる未来の予感のない社会を不安な社会というわけですし、そういう風潮の時代なんだら、
馬鹿馬鹿しい揚げ足取りやら瑣末な不祥事をあげつらうよりも、そういう議論が多少なりともできそうな選良を選びましょう・・・って
次の選挙はいつか知りませんが、毎度のシラケにならない為にも
厳しい選択を主権者に迫るくらいの気迫が欲しい。

















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