2017年9月21日木曜日

1枚目の「トランプ」


万犬虚に吠える...とは古今を問わず真理を表わす。
パニックになれば多くは冷静な判断が出来なくなり、冷静な判断が下す良識派までも
押し流してしまう。
真珠湾攻撃による恐慌状態は、本土上陸(攻撃)の流言蜚語を生み、
加えて、真珠湾攻撃調査報告書の虚構(在住日系人の後方破壊工作)が輪をかけた。
行政当局(陸軍、司法省、FBI)による西海岸からの敵性外国人追放計画案に対して
まだまともな思考回路がショートしていない担当官は冷ややかであったが、
多勢に無勢。
後はトランプのババ抜きゲーム(誰かにその作業を押し付けたい)

大震災の際の虐殺行為が組織的計画的に存在したのか否かは
浅学菲才故に詳らかにしないが、無秩序的錯乱行為として
かような悲劇はどこにあっても不思議ではない。

当時の西海岸には十万人強の日系人がおり、過半は二世(アメリカン)であった。
更に同数弱の独伊系住民もいた。
強制退去移住や爾後の管理監視、あまつさえ勤勉なローコストレイバーの
大きな穴をどう埋めるかを冷静に考えれば、他にもやり方は幾らでもあったはずだ。
しかし、虚に吠える野良犬ほど手を焼くものはない。

移民パワーを有効かつ適切に活用し、多様性への寛容がこの国の
活力の源泉だと思っていたが、それよりもホワイトファーストの方がより大事らしい。
なんちゃらファーストってイマドキの流行語だが、
蝸牛版國語辞典だと「我が身大事、自分勝手」と言う語義である。
時代はイントレランスなのです。
気に入らんからジャポネ、アラビアンは片っ端からアメリカンエネミーNO1という決めつけはいくらなんでも


ちなみに在米邦人強制移住命令は大統領令です。
この「1枚目のトランプ」大統領は人気度ベスト3クラスなんですが、
戦争に勝った指導者は七難隠すと言いますし、あるいは勝てば官軍とも。

ワースト3クラスに名前が載りそうな「二枚目さん」ですが....
不人気隠しに「愚かな事」をしないだろうねえ(戦争が全て愚かとまでは言わないが)




補足ですが、1944年に強制移住を余儀なくされた日系人が当該措置の違憲性を
訴えていますが、連邦最高裁は「当時の状況に鑑み正当な行為」だと棄却しています。
ジンケンハならば「司法は死んだ!」とアジビラを撒くんでしょうねえ。

大統領令発令の過程での多くの文書が軍事機密として開示されなかったようですので
そもそもまともな司法の判断が出来る状況ではなかった。
行政当局の裁量の範囲内であっても、なんでも出来る訳ではないのは当然。
あの時期に提訴した事が戦術的にどうか?とは思いますが、
まだ訴状を受理するだけの度量のある司法制度だったのだ。

しかし、前述の調査報告書ですが、報告責任者はロバートなる最高裁判事。
ウォーレン報告もそうでしたが、どうも司法関係者の手になる報告書なるものは、
謀略の匂いがします。

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