2018年6月8日金曜日

虫愛づるオンナを愛づるオトコ



今ならば、会計検査院の検査官に相当するであろう高官のお嬢様
才も媛もありげなのですが、あまりに原理主義者(^-^)
確かに根本原理を突き詰めれば、蝶より虫だ。


個人的には残念なことにパリの場末の映画館で
小津や成瀬を見たことがない。
きくに蝉時雨のような虫の音は綺麗さっぱりオミットされるらしい。
虫の音に音楽を感じる民族は倭人だけみたい。
芸術にはその見識において最高峰だと思っているらしいが
フランス人とて未だ木鶏たらずか(^-^)


思えば、お母様の背中におわれて赤蜻蛉をみる...
懐かしい風景。
確か神武天皇は、支配する国土をほととぐに

蜻蛉ガ臀舐セルガゴトシ

一体どんな風にみえたのかね?


物語は堤中納言物語のあるエピソード。
蓼食う虫も好き好きというが、才気走ったオトコが、
変なオンナに興味を持つというはなし。
肝心の部分は続編にあるとされるが、いまのところ
見つかっていない。
みつかれば、文学史上の大発見かどうかはさておき
辛抱の足りない宮崎駿は、なんとかのナウシカの中で
勝手にイメージをつくってしまった。


宮崎駿ワールドは、あまり肌が合わないので、
このはなしはこれでおしまい....ではあんまりだから



駿河竹千筋細工

江戸時代の下級公務員は、薄給のため内職...つまり副業が当たり前。
働き方改革なんていまごろの話ではないし、
副業解禁の意図が垣間見えます。
手先が器用だと実入りが良かったのが、竹細工
一番の売れ筋が、虫かご。
江戸時代の中期には虫の養殖にも成功したらしく
一段と繁盛したとのこと。
参勤交代で、その技術が全国に伝播したとおもわれます。
東北の貧乏藩のたそがれ清兵衛さんも内職に虫かごを...
しかし、腕が悪いのかかなり買い叩かれます。
商業資本主義においては、プロレタリアは虐げられ
ブルジョワジーが栄える。

江戸文化とはなにかにつけて箱庭的でチマチマしていますが、
小宇宙的な世界はそれなりに大きな世界も見せてくれます。
江戸文化=町人文化なんて教科書がよく検定で合格したことだ。
武家階級がこの世界においても牽引したのが歴史事実。
江戸文化って、暇と教養はあるがカネの無い下級武士が
担い手だった。

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