2019年12月20日金曜日
大審問官
人間は「パンと奇跡と権威」を無視することは絶対にできない
ヒトザルは「自由」を得るよりも、それらを欲するのだ。
降臨したキリストを異端と断罪する大審問官は言い放つのです。
背景には、聖書の中の悪魔との有名な問答があり、大審問官はキリストの
スタンスを批難するのですよ。
お前が神の子ならば、その石ころをパンに変えてみるがいい?
人はパンのみにて生きるにあらず。
神の言葉によって生きる!
その崖から飛び降りてみよ。
おまえが神の子ならば地面にたたきつけられることはないだろう?
神を試すべからず!
もしおまえが、わたしにひれ伏すならば、
すべての王国と栄華を与えよう?
サタンよ、立ち去れ!
世界文学の最高峰で、たったひとつと言われれば、
無人島にもっていくかどうかは別にして「カラマーゾフの兄弟」
多様で魅力的な登場人物
スリリングな強盗尊属殺人事件と冤罪裁判
神と悪魔の壮絶な格闘技
なかでも次男が三男に語る大審問官の部分はとりわけ白眉!
原文で読みたいとは思わないが、
今様の簡潔でメリハリの効いた訳文が良い。
古典的な米川版や原版は...古めかしいのよ。
葡萄酒なんて訳してますと、あんまりです
この読みかけ中の歴史ドキュメンタリーですが、
スターリンがかくも芸術統制(弾圧)を行ったか...が主題ですが、
それよりも...世俗権力のやり口って「何処も誰も同じ」だなと感心する
パン ➡️ バラマキ福祉
奇跡 ➡️ アトラクション(五輪とか)
権威 ➡️ 天皇の政治利用
世俗権力ならずとも教権組織ですら同じってところが
実に恐ろしい。
現世利益を説くなんて低レベルな土俗宗教のはずだが...
つまりは...拝み屋
王権と教権は次元の違うものだと言われるが、
その組織本質は変わらないのかも知れない。
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