die Eule der Minerva beginnt erst mit der einbrechenden Dämmerung ihren Flug
我ながら、、、相変わらずの衒学趣味です。
ヘーゲルの法哲学の序文の一節。
本文を読んだ方は少ないが、無論アタシも読んでませんが、この洒落た警句めいた言葉は歴史に残るし、読んでない奴程口走ります(^^)
正確には「ミネルヴァの梟は、黄昏に飛ぶ」です。
名題で「コリアン」と書いたのは、単なる駄洒落ですが、多少の暗喩も。
アタシは「知韓派」です。嫌韓でも親韓でもない。
おバカなところには罵詈雑言や冷笑をあたりかまわず、でも素晴らしいところには素直に畏敬。
まあ、映画は、、、正確には「輸出可能な映画」には嘲笑したりはしない。
オリジナルタイトルは知りませんが、主人公の「盲目の鍼師」は暗がりだと多少は視覚が機能するという梟のような存在。
17世紀の李氏朝鮮の複雑な政治情勢を背景とした政治的暗闘ミステリー。
かなり良くできています(今年のベストテン候補)
無論、背景理解が欠かせないので、李氏朝鮮史を斜め読みながら再読。
李氏朝鮮という六百年の歴史の桎梏の重さ。
考え方の基層に儒教がある以上、精神的な宗主国の中華の異民族支配には我慢ならない。
元が倒れ明国になった事は喜ばしく、箸の上げ下ろしまでお伺いを立てる有様。その明が異民族である清国に滅ぼされるなんて、、、
所謂、小中華思想や事大主義や冊封体制が至極当然とされるバックグラウンドはこの時代に出来上がった。
しかし、リアリズムと教条的原理主義との葛藤はいつどこの時代でも。
世子は西洋の文物を積極的に取り入れる清国協調派だが、頑迷固陋な国王一派は、未だに明国支配への郷愁。
このあたりは、李氏朝鮮最末期の開国攘夷論と全く同じこと。
そんな中、世子が不可解な突然死。
実話の部分に、ミステリアスなエピソードを交えてのポリティカルサスペンス。
実際のところは、どっちが勝っても清国の頸城からは逃げられないって身も蓋もない感想
当時の明治政府のおかげで「独立し、近代化が成し遂げられた」って事は、けだし不都合な歴史事実。
別に感謝してほしい訳ではないが、正しい歴史認識を持つべきというだけ。
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