加賀千代女の作品(のはずです)
ところが、上方落語の「近江八景」には、蜀山人の作という事で
七景は 霞の中に 三井の鐘
時代的には、被ってはいますが、蜀山人が半世紀ばかり後の人。
想像するに、加賀千代女の俳句を換骨奪胎したのだろう、、、あるいはたった十七文字だから、よく似た句ができることも十分ありえます。
そもそも、蜀山人が近江八景を読み込んだ狂歌をつくれば籠賃をただにしてやるとか、俳句にしてみろなんて実話かどうかわからない。
ともあれ、加賀千代女よりも伝蜀山人の俳句の方が出来栄えがいい、、、と思う。
琵琶湖界隈の景勝を八つ並べているが、三井晩鐘以外は全て視覚で味わうものばかり。
視覚で味わうところが霞に隠れ、ただ三井寺の鐘の音だけが耳に響いてくる。
ならば、やっぱり、三井の寺より「三井の鐘」だ。
でないと、上五音の効きが悪い。
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