2024年4月29日月曜日

ある海外ドラマ

 10年ばかり前の海外ドラマ。

動画配信サイトが無かりせば一生知ることはなかった。





このジャンルのドラマは定番で食傷気味だが、視点が実にユニーク(だから高品質すぎてシーズン1で打ち切られた?)


法と秩序の守護神である検察官(女性)と正義の具現者たる弁護士(検察官とはロースクール以来の友情が未だに)との法廷での言葉の格闘技


丸い卵も切りようで四角になるように、同じ事実や証拠だって視点によってはなんとでも解釈出来る。

どちらが「正義」なのかは、、、、陪審員の評決が判断する。それが真実かどうかはわからない。少なくても「法廷上の真実であったとしても実体的な真実」である保証はまったくない。


リーガルに限らず、ミステリーは素人ながらの犯人当てが楽しみだが、毎回のように裏切られる

アタシは裁判員(陪審員)の適性がないみたいだが、、、こんな不安にかられるドラマは素人受けはしない(^^)


まるで冤罪判決が横行しているみたいな言い方だが、ディスカバリー(証拠開示原則)が適切に行われてさえいれば、その結果は冤罪とまでは言わない。

つまり真実は「法廷上と実体的」の二つがあり、不一致であることは(あってはならないはずだが、必ずしもそうでもない可能性もある)

それをプロテクトする仕組みこそが刑事司法の「良心」というべきもの。


倭國の刑事裁判有罪率99%強が、素晴らしいのかどうかは、立ち止まってよく「仕組み」をみてから判断する方がいい。

アタシは死刑制度に反対はしないが、今の「仕組み」だと早晩懐疑的になるかもしれない。



少し補足

ドラマの製作側も、多少まずいっておもうのか、判決後のエピソード(法廷に登場しなかった事実)をみせます。

つまり、、、実体的な真実がやっと明らかになるのです(やっぱり、もやもやした評決だったけど、それが正義だったのだ!って)



カバー写真は、動画配信サイトからお借りしてきました。

左側から、

正義の具現者たる主任弁護士

そのスタッフ弁護士がふたり

その右側が殺人容疑の被告です。

この裁判では、被告の教師が教え子の強姦殺人の罪に問われ、物証のないまま状況証拠と陪審員の心証で有罪とされます。そして、エンディングのエピソードで初めて「物証」が明示されるのです。


でも、ちょっとなあ(^^)

NYPDは被疑者の家宅捜査をやらなかったの?

真面目にやれば、発見できたはずだが、、、


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