三時間ですよ!
尺が長くて、、、でも瞬ぎもせずに鑑賞。
予備知識のない観客を想定していない仕様ですが、アタシってあんまり予備知識はないのですよ(^^)
原爆の父と言われる理論物理学者だとは知っています。
核兵器のおぞましさに警鐘を鳴らしたことも知ってます。
かかるが故に赤狩りヒステリーの中で言われなき指弾を受けたことも、、、、
一億ドルの製作費で十億ドルの興収だし、映画自体への賛美にはありあまるまでの映画賞の数。
しかし、反核兵器のムーブメントの広がりにはならず、、、そもそもそんなプロパガンダ映画じゃないし普通の伝記映画だから、、、と言うには錯綜した時系列や複雑なレトリックが満ちた言葉の格闘技とかのノーランズワールドです。
なんか、反核兵器映画じゃないと、この手の素材は製作も興行もしちゃあかんのかいな?
そんな皮相にして軽薄な反核運動しかやっていないと勘違いされているのか、実際そうなのかはアタシには分からない。
ただ、キノコ雲や黒い雨や惨いケロイドのシーンをこれでもかって見せつける事だけが反核の証しだとは思わないし、むしろ、、、誤解を恐れずに言えばある種の自己満足だ。
あの日から時が経ち、、、核兵器が「絶対悪か抑止力(必要悪)」って議論はナイーブになり「強力な大量破壊兵器」って考える向きも、、、そこいらのローグネイションはみんなそうだし、昨今は平気でそのような事を口にする。
絶対悪と必要悪の議論レベルならばまだしも、、、もう時代は困った方向に変わりつつあるんだよなあ。
そんな時代認識もなく、百年河清を待つようなお花畑議論に一石を投じる一作でもあるという事です。
そんななかで、倭國での上映を躊躇し、、、まあそうでしょうなあ(^^)
オスカー賞を沢山もらったからって、おそる恐るなあざとい興行政策。
1954年の第五福竜丸の悲劇を契機に、一部の都民の善意で始まった広範囲な反核運動。その中で日共の隠れ蓑みたいな合唱サークルの手になる反核ソング。
まだ歌われているらしいが、肝心の運動母体が愚かしい党派性の中で分裂し、未だに修復不能であんまり話題にもならない。
国内ですらいがみ合っている有様で、唯一の被爆国との悲劇性だけをヨスガにするような反核兵器論では世界にアッピール出来ないんだよ。
興行予想は得意じゃないが、シネコンの大箱でやるような作品じゃないから、、、小屋は持ち出しだな。
アタシの予想が外れて連日の満員御礼になる事を祈念してはいますが、、、
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