2024年10月31日木曜日

同性婚は違憲か?

 





どうしてこんな立論になるのかなあ?

法曹資格をお持ちのプロの判断に異論を唱えるのは身の程知らずなんですがね



憲法解釈は「オリジナリズム」によるべきもの、、、つまり立法時の考え方や多少融通にして厳格な文理解釈によるものであり、勝手好き放題な解釈改憲をすべきではない、と考えるのがアタシの立場だから、、、そう考えなくてもって主張するのもまた勝手だが、それは極めて恣意性ある危険な発想だと思う。


かかるが故に現行憲法の婚姻に関する条理から、同性婚を容認する事は無理だ。

しかし、同性婚を新しい婚姻の形として社会的に認知すべきだと思う思潮は既に定着しつつある(したと断定できるかどうかはかなり微妙)

世論調査では容認派が七割とも言われる(色んな調査結果がありようわからん)が、主権者の信託を受けた国会議員の賛否では半分弱に過ぎず、憲法改正発議の特別決議には遥かに届かない。


仮に同性婚容認だと断定しうると考えるならば、憲法の条理自体が時代錯誤となったのだから、立法府は速やかに憲法改正発議を行ない国民投票で賛否を問うべきところ、それを放置している事は怠慢の極みであり、国家賠償たりうる、、、って思うんだけど


違憲ではないが、国賠を命じる....ってありかな(^^)


無論「断定しうるかどうか」について裁判所の判断がある訳ではないし、そう言い切るのはかなりな予断と偏見。

世論調査なんてパブリックオピニオンじゃなくて「パブリックセンシティブ」に過ぎないし、多分ですが国民的に好感度の高いセレブがカミングアウトすれば、一気に世論は賛成にふれる(と思うし、逆もまた然り)


そもそもLGBTの割合自体がよくわからない。

ザックリ人口比5%(欧米よりは低いらしい)とも言われるが、同性婚制度が認められた場合にそんだけの婚姻届が出されるかどうかは皆目解らない。


当事者にとっては重大事なんだろうが、国家の抱える諸問題の中でのプライオリティは如何なものかしら?

所詮は、国事ではなく民事(私事)だし、しあわせの形は法律婚によらねばならないってこととも限らないし、ニュース受けするからメディアが騒いでるって気もするんだけどねえ、、、










2024年10月30日水曜日

Casting Vote

 



パワーバランスの狭間で少数勢力ながら旗色を最後まで明らかにせず鵺のように立ち回るってこと。

Casting Vote と言えばそれらしいが、まかり間違えば横暴勢力の跋扈になる懸念なきとはしない


本気で国民の生活をよくしたいならば、責任野党として連立を組み、内閣に大臣を送り込み野党の罵声にめげずに汗をかくことですよ


閣議の末席を汚すとは実は大変重いことなのです。

内閣の権限の行使には閣議決定が必要であり閣議決定は全会一致が原則。

つまり泡沫大臣であろうとも所管外の重要閣議決定案件に Objection  と言えば機能麻痺を起こす事が可能、、、理屈の上ではですがね。


まるで軍部大臣現役武官制(^^)

むかし陸軍いま国民民主と畏怖されたかったら、、、どうみても、、、、そんな腕力や度胸は如何なんだろうか?

頑張ってください



2024年10月29日火曜日

無影燈

 たまたま、動画配信サイトで見つけました(原作本は書庫のどっかにまだあると思う)


原作は渡辺淳一氏
TBSでドラマ化されたのは、なんと73年(まったく知らなかったが、ジャニタレを起用したリメイク版もあるらしい)

医療ドラマの濫觴は、、、戦前の話なんだが


愛染かつら

月よりの使者(あの月光仮面は無関係)

暖流(これはよく知らない)


が、三羽烏

今風のドクターダークヒーローではなく、センターは薄幸の美形看護婦(看護師ではない)


その意味では、いまの医療ドラマの原型は白い巨塔に如くはない。

66年に、田宮二郎で映画化され、その後のリメイクは数知れず。

なんといっても、財前五郎役者は田宮二郎さんの当たり役となり、その後も影のあるドクターのオファーが相次ぐ


この作品では、多発性骨髄腫を病む悪魔的外科医の役柄。

登場する役者さんの多くは鬼籍に入られたし、なんとも昭和テイスト満載。


病院内で医者がバカスカタバコを吸っている(^^)

田宮二郎演じる道玄坂上のオリエンタル病院の直江庸介愛用は、両切りのピース(だったと思う)


ダークヒーローはモテます(^^)

取り巻く女優陣は


山本陽子

中野良子

中山麻里

田中真里


ついでに、当時は気にもしなかった竹下景子さんが若い看護婦のチョイ役(その後ダイエットしたみたいで、お嫁さんにしたいナントカカントカ)



2024年10月28日月曜日

侍タイムスリッパー

 


実によく出来ている!

あの「カメラを止めるな」を連想するらしいが、同じインディーズとは言え、学生の自主製作作品紛いと比べるのは失礼というもの。


製作費はたった26百万円らしいので、映画愛のボランティアで出来上がったようなもの。

映画製作や舞台の裏側を背景とする作品は数多ありますが、いずれもよくハズレなし。加えて、タイムスリップを絡めた時代劇で幕末を背景に、、、高評価要素満載で、早くも万馬券。

こんな映画こそ、倭國を代表してアカデミー国際長編映画賞レースに参戦させるべき、、、だが、大手スタジオが牛耳る映画業界は、業界全体の底上げやら繁栄なんかまったく考えてません(個人的な意見)


ちなみにこんなストーリー


幕末会津藩士・高坂新左衛門が長州藩士を襲撃した夜、落雷によって現代の京都の時代劇撮影所にタイムスリップしてしまい、「斬られ役」として生きていくという時代劇映画


トムクルーズ主演の「ラストサムライ」なんて大ヒットハリウッドシネマもあったし、エミー賞で「将軍」が席巻したとか、観客や批評家のウケにも太鼓判を推します!




2024年10月27日日曜日

恋の嘆きうた

 



消えわびぬ
うつろふ人の秋の色に
身をこがらしの森の下露(千五百番歌合 定家)


藤原定家は恋うたの名手である。
王朝和歌の恋うたは、
哀しい嘆き節と決まっていますから、
男性歌人が女性の立場で歌う場合が結構有ります。
オトコがつれないオンナの恨みつらみを語っても
単に女の腐ったみたいで草野球(ミットもない)

やっぱり待つオンナが絵になる
あまりに有名なのが...


来ぬ人を まつほの浦の夕なぎに 
焼くや藻塩の身も焦がれつつ(新勅撰集 巻十三)


百人一首のおかげで知名度だけはダントツです。
いつまでたっても来ないオトコを焦燥感満載に待ち続けるオンナ
しかし、まつオンナならば、こっちの方が、
オトコに逢うよりも待ち続ける習慣に陶酔するマゾヒズムに涎がでるって、、、倒錯の極美


あじきなく つらき嵐のこゑも憂し 
など夕ぐれに待ち習ひけむ(新古今集 恋三)


でも、待ち続けても、
そのうち捨てられたってやっと解るのよ。
それが冒頭の恋うた
どなたかの口語訳だと...



貴方の心は移ろい私に飽きてしまった。
私ひとり身を焦がして苦しんでいる。
秋の木枯らしの森の下露のように
貴方に顧みられず、
いまにも消えてしまいそう。


韻文定型詩って、
訳するとかくもつまらなくなる典型例(^^)
この訳文が悪いのではない。
縁語掛詞に始まり、超絶技巧の粋をあますことなく
説明できてはいます。
しかし、これが翻訳の限界だと言う事です。




この手の和歌は枚挙にいとまなく、、、でも最高峰はこれ!、、、と識者はいいます。

しかし、これは嘆きというよりも「呪詛」だ。



年も経ぬ 祷る契りは

初瀬山 尾上の鐘の

よその夕暮れ  (定家 新古今)






2024年10月26日土曜日

国際長編映画賞

 


アカデミー国際長編映画賞は、紛れもない映画のオリンピック。
映画が国技のアメリカンの覇権主義みたいなところもあるんだが、、、一応国威を背負ってアメリカ以外の約100か国から出品され、その中のノミネート作品がすなわちファイナリスト五作品。  


今のスキームとなってからの日本作品の「成績」をみるに、、、(1956から2023年まで)


受賞数     2

ノミネート数 13


打率(受賞あるいはファイナリスト)は二割強

一応「映画大国」の末席にある割には、まるで見栄えがしない。

アカデミー賞へのエントリー方法としては、日本の映画製作者連盟に申請して審査選定することになっているが、、、

そもそも申請数が少ないとか申請要件が厳しいやら製作サイドが興味がない(最新では年間総製作本数数百本のなかでたった13作品の申請)

まあ本気度が疑われるのですよ。

例えば、吉田喜重の「戒厳令」なんて鬱陶しい作品よりも東映の「仁義なき戦い」を出品すべきだったが、東映はおよそそんなことは歯牙にかけない体質(^^)




昨年の受賞作は「関心領域」

こんな辛気臭い作品が倭國で公開され興行としても成り立ったのは受賞のおかげ以外の何者でも無い。



ちなみに、今年の出品作品は「クラウド」

はっきり言うと世界と戦えるとは思い難い。

もう少しマシな作品は他にもあります。




2024年10月25日金曜日

旧ジャニの決算公告

 某専門紙に掲載された決算公告、、、といってもあまりに簡略すぎて、、、だからよみ筋にはあまり自信がないんだがね(^^)



スマイルアップ社(以下旧J)の事業年度は7月から6月までのようだ。

芸能業界の慣行がそうなのかはどうかは分からない。


せめて簡略でもPLもつけてくれないと情報開示の意味がないが、会社法では許されることになっている。


旧Jの「当期純利益が124億円」!!

この間はロクに仕事ができてなかった割には凄い。

ギャラの75%も搾取していた事業が壊滅したはずなのに、、、ファンクラブの会費収入は微動だにしなかったのだろう。

なんせ延べ一千万人の会員の年会費が年間五千円!

無論ひとりあたりですから、、、総収入は😱

会員のメリットはレア物のノベルティの購入とチケットの優先購入くらいしかないんだから、濡れ手粟

そして、多少は本社ビル売却益もあったかな?


BSをみれば、キャッシュリッチの超優良企業だ。

過小資本にして法人税率をお安くしてるし、下請法の規制回避やら交際費も非課税でふんだんに使えますし、、、色々


よく分からないのが、自己株式が負の1321億円?

旧Jの株式を買い取ったのだが、、、売り手は無論喜多川氏の遺産継承者の景子さんとか


その必要性、、、多額のキャッシュの使途は

1)相続税の支払

2)性被害者への賠償金くらいしか思い浮かばない。


1項は事業継承税制の恩典があるはずだが、要件を満たさなかったのかな?あえてパスしたのなら、ざっと800億円ばかりドブに捨てた事になる

2項はよく分からない。

被害者は500人位らしいが、1800万円の提示を旧Jが出したとか被害者はそれを蹴飛ばしたとか。

見積もればざっくり賠償総額百億円くらいって凄い話だ。最終的な決着はNDAに縛られて闇の中、、、


自信をもって言明できる確かな事は、被害者には代理人が付き添い、テミスの正義の剣を振りかざす。

無論ボランティアじゃないから、、、、正義は金になります。


しかし、なんだかんだあっても、びくともしないのが旧Jだということ。

テレビなんかは所属タレントの起用再開とも言われていますし、、、長年に渡り「性犯罪者」が溜め込んだ利益剰余金がまだ半分残ってます。





2024年10月24日木曜日

五胡十六国

 


王朝の変遷を間違わずに言えるのは凄い。

これでも簡略化しています。

三国時代が、魏・呉・蜀であることは常識だが、南北朝(五胡十六国)や五代十国をすらすらと語れるのは、、、これには平伏す。

英雄梟雄、忠臣佞臣奸臣があまた策動するさまは戦国時代(東周)や三国史に勝るとも劣らないのだが、、、まあとっつきにくい。


理由は簡単

平明流麗壮大に記した史書がないから。

三国時代だって稗史でしかない三国志無かりせば、、、戦国時代はひとえに浩瀚な司馬遷の史記が知名度を挙げている。

いくら素材が良くても腕のいいライターがいないと、、、ってはなし


かなり苦労しながら司馬光の資治通鑑を斜めに読んでます。六世紀なかばの漢王朝の簒奪皇帝である侯景の史伝。司馬光は司馬遷よりも遥かに高偏差値の学者政治家なんだが、筆力はまるで及ばない(^^)

が、誰が書いてもぐちゃぐちゃに乱れる政情を分かりやすく説明するのは至難の業。

かの侯景は出自不詳の異民族出身ながら、成り上がり最後は超短期間ではあるが、漢王を呼称、、、


中華史って、はやいはなしが、周辺異民族との抗争、宦官、外戚、エリート官僚群との血みどろの暗闘劇の繰り返し。

まったく正当化は出来ないが、中共のチベットやウィグルに対する民族浄化の背景って、四千年に及ぶトラウマに違いない、、、とキッパリ



2024年10月23日水曜日

上岡龍太郎

 知性で笑いをとれるの異名をもつ、、、逝去されて一年強経ちましたが



本業がうまく行かなくなったりした時のセイフティネットだという事

しかし「クズレ」というだけでお座敷がかかるほど芸能界は甘くはない。


が、政治界は員数あわせ。

集票以外の期待はありません。

その知名度に誑かされて一票を投じるお馬鹿さんはあちこちにいますから、、、、実に恐ろしいことなのですが「能力、情熱、責任感」すらなくても赤絨毯の上を歩ける◯◯クズレを平気で選ぶ。

一度、座布団バッチをつけてしまえば、参議院ならば六年間は安泰


将棋名人だった升田幸三さんは喝破しました。

一流は政治を目指さない!

文脈を知らないと誤理解する表現ですが、あえて誤解されたままにしておきます(^^)


クズレが立候補するな!とは言わないし、擁立するのは勝手。

当落はあくまで主権者の責任です。

選挙結果は民意ですが、民度が選挙結果を左右します。


衆議院や参議院には「登壇投票」という旧態然とした議決方法がある。

愚かしい、、、と思うなかれ(^^)

手すりにしがみつき、同僚議員にすがりついてふらつきながら登壇し、白票なり青票を投じるさまを見ればよく分かる。


議院は「養老院」じゃねえぞ!


まあ、上記のなんとかクズレ議員は、それ以前から養老院メンバーです。




もうすぐ投票日

いつもは期日前投票なんですが、今回は「零票確認」写真を投稿する為に、投票日に足を運ぶかな。

二時間前に並べば一番になれるだろうから、星あかりを頼りに、峠を越えて吊橋をわたり......

2024年10月22日火曜日

間違いに向き合う

 



失敗や誤謬を認めない、、、権威ある組織やその立場にある者の本能らしい。


間違いはあってはならないが、間違わない事はまず不可能だ。したり顔に言えば「間違いを繰り返さない」が大事だし、そのためには失敗や誤謬を正面から受け止める事しかない。


倭國の刑事組織は世界一優秀だと言われる。

刑事裁判の有罪率の異様な高さがそれを証明する、、、でもねえ

具体的な数字を持ち合わせていないので断定はしないが、確実に有罪にできる事件だけを捜査・起訴してませんかねえ?

かつての共産圏では重大犯罪は皆無に近かった。

不都合な事案を認知しなければ、名目的には犯罪ゼロ社会が実現するが、それが「地上の楽土」だとは誰も思わないはずだ。



他人事でも無かろう。

誤審はあってはならない。

ないことにするのは極めて簡単です。

冤罪再審請求を一切認めなければいい(^^)

袴田巌氏の罪の認否については論評しない(報道レベルの情報しか持ち合わせていないから)が、最終的に「冤罪が司法により確定」しました。

しかし、検事総長の「断念コメント」のなんとも、、、見苦しさを通り越して冤罪を引き起こした以上の検察組織の汚点だと思いますよ。


そもそも畝本直美氏の検事総長就任時のメディアの冷静さ(冷淡だと言うことの婉曲表現です)

官僚組織のトップ人事の報道において最大級の注目を浴びるのが検事総長。

それも有史以来初めての女性なんだから、もっと期待感や高揚感満載の記事のはずがなんとも

最近は、元々その器でなかったとまでメディアは、、、辛辣ですなあ(^^)



ホンマに刑事司法組織が喧伝される程に優秀かどうかは、国松長官暗殺未遂事件の顛末を紐解けばよく分かります。

組織のアタマ狙われて、組織の総力挙げての十数年、延べ数十万人規模の捜査にも関わらず、、、コールドケースなんて、恥以外の何物でもない。

その理由は単純です。

本来は殺人事件捜査に長けた刑事警察が担当すべきところ、予断をもった見込み捜査の罠に堕ちた公安警察が主導したことによる失態。

捜査方針の転換をさっさとやればいいのに、、、メンツ以外に理由はないと思われるが、クルマは急に曲がれない(^^)

この事件が仮に1950年代に起きていたら、拷問自白、証拠捏造等なんでもありでオウム真理教関係者を獄門台に送り込んだに違いない。



いろんな真相究明ドキュメントが上梓されてますが、この鹿島圭介版が一番まともだが、、、真犯人と見なされる人物がホンマにそうかと言われれば、まず公判維持は難しいなあ



なお中山七里のミステリーですが、強要された自白と捏造された物的証拠から死刑判決が確定。

しかし、その後冤罪が明らかになったが、既に受刑者は自裁したあと、、、という前代未聞の司法の大失態。

でも、かの「女性検事総長」ならば、、、、


真犯人の自白とされる公式調書にはその内容に重大な誤認があると思われ、なによりも重要な事実は受刑者の自裁であり、これはまぎれもなく「罪の意識」そのものであり、一片の調書よりも真実をものがたり、、、、


とかなんとか居直りみたいなコメントをだすんだろうとか....妄想をたくましくしてしまいそう(^^)






2024年10月21日月曜日

百人一首 家隆

 



塚本邦雄版「小倉百人一首」から、従二位家隆の作品のご紹介。


定家版百人一首では

かぜそよぐ
ならのおがわの ゆふくれは
禊ぞ 夏のしるしなりけり(五句目は「なりける」かも?)


さる高貴な方のための屏風絵の為の作品だが、定家がこの作品群を酷評しているらしく、、、、だったら採用しなきゃって思うのですが、まだ比較的マシな作品だと判断したようです。

まあ、平明清洌だけが取り柄。


塚本邦雄版では、歌人の選定は定家版を踏襲し作品は名歌にして白眉・絶唱を選んだと豪語しています(^^)



明けばまた越ゆべき やまの峰なれや

空ゆく月の 末の白雲



新古今和歌集では「旅歌....羈旅」部ですが、作者は旅こころを詠んだのか単に叙景歌だったかもしれないが、穏当な理解はやはり旅こころ。


牧水の「幾山河越え去りゆかば寂しさの、、、」なんてイメージなんだが、別に身を要なきものとて山中を彷徨ったりしている訳でもなく、公務で山中の国衙への出張の途中かな?

家隆は公卿でしたが、若い頃は地方官を歴任しています、、、とはいえ、野宿みたいな旅の宿

明日越えて行く峰々のそらに浮かぶ月と雲



この辺りの秀句的な表現なんかがまずアタマに浮かび、今度の歌合で披露してやろう、、、、って


2024年10月20日日曜日

懐かしい、、、白バラ商法

 



寿司は白木の付け台に座って食べるもの。

シャリがついているよりも切ってもらうほうがいいし、ポン酒にもそれがあう。
〆に一貫か二貫食べれば固形のコメは充分・・・・

スノブですかねえ(苦笑)
さりとて・・・やむなく「回転すし屋」に入ることもあるが、たいていは帰るときには不愉快になっている。
先日盛り場の某店に飛び込んだが、なんとも「爆買い客専門店」かね?
あのスタイルは外国人観光客に人気だとは聞いているから驚きもしないし、観光客目当てだとわかれば最初から味や接客サービスはあきらめている。


しかし、面白いことに気がついた。
接客の女の子なんですが、会話障碍対策なのか、チャイニーズなんかを何人も使っている。
それぞれが、ネームプレートをつけており、あまつさえ出身地まで(福建省とか河北省とか・・)
広い中国のこと、全員がマンダリンを話すとは限らない。・・・とかなんとか、時間が押してるから入ったはずの安物店で、何かと思索が始まった、、、ヴィントシュタインならば、、、それが哲学だ(苦笑)

雰囲気的に、同郷の出身ってことで女の子と客が盛り上がり、その盛り上がりで回転台の上の皿がどんどんなくなっていくところを見れば、この商法はヒットしたようだ。


銀座の一丁目だか二丁目に老舗の「白いばら」なるキャバレーが昔にあった、、、らしいが、ぼくの知っているというか行った事があるキャバレーは、パリのここだけ。



この画像は完全に著作権違反です、、、クレームがくればすぐに削除



さて、なんとも有名なのは、お店の外壁の「日本地図」
あなたのふるさと出身のなんとかちゃんがいますとかウンタラカンタラ
最盛期は200人を越える女の子がいたらしいから、全国津々浦々から女の子が集まっていたあるいは集めていたんでしょう。
啄木のように「ふるさとのなまりなつかしく・・」かどうか知らないが、門前市をなしたそうです。

別にふるさとのなまりなんか東京で聞きたくもないし、田舎話題で盛り上がろうとも思わないが、そういう時代もあったってことですよ。

個人的にはあったこともあまり認めたくないが、、、

とかなんとか興味は尽きないが、時間が尽きてしまった。

おねえさん、お勘定!クレカ使えるよねって・・・・某社のカードを出せば

お客さんってばあ 

ウチ使えるの「ギンレン」だけなんですよ



2024年10月19日土曜日

教え、育てること

 




偉大な先人達は立派なことを仰っています。

単に切り取りで前後の文脈が分からないので、勝手に想像すれば、、、


人間は教育により始めて人間になる(カント)
人間は生活により陶冶される(ペスタロッチ)


教育が学校で行われなければならないと言ったわけではないとおもう
家庭が教える...ユダヤでは父親の大切な仕事だったらしいが、マリア様はお母様が先生だった。
それば、単に父親が無学だからという理由(ゴスペルのどっかに書いているのだろうが未見)

ならば、イエスもお母様が先生だったのだろう。


しかしながら、近代という新しい時代
すなわち、3つの革命を経験して形成された時代

科学革命
市民革命
産業革命

では、これらの革命の成果物である、理性、論理、民主主義、資本主義....つまり合理的に考え行動し、社会参加する人間を渇望する。

ある意味でステロタイプ化した大衆を養成するシステムが必要になり、それが義務教育...というとそれらしいが、

Compulsory education 

つまり「強制」教育というのが本義であるってキッパリと断言します。


吉田松陰は養父を師として、野良仕事をしつつ素読を習ったと言われるが、かような牧歌的な教育システムは今や異端であり、、、といより贅沢だ。
ヒトザルは合理的であれかし、合理的であることを押し広める事も合理的であると、近代国家とはかくもお節介なのである。



偉大な先人の言葉の正しい理解からすれば、奇妙な閉塞空間の学びよりも、社会の中で練磨される教えの方が本来的に在るべきだ!ということになるんだが、、、、

2024年10月18日金曜日

月の満ち欠け

   


ブックオフでふと手にしてそのままレジへ。

佐藤正午の「月の満ち欠け」が直木賞作品であることくらいは微かな記憶がある。

しかし、、、古典の宝庫たる岩波文庫に最近の直木賞作品が収録されるってなんかの冗句かね

でもよくよく見れば「岩波文庫的」だと

原作者と編集者とのあそびこころかな(^^)





迂闊にも映画化されているとは知らなかった。

キャストを観れば、若い世代向けの恋愛系のしつらえみたい。

なんだか、、、

極私的にいえば、マルケスの「百年の孤独」を登場人物紹介も血縁的な相関図もないままよむようなもの。それはそれで魔術的ワールドを堪能はできるが、、、



面白いが、内容をサミングアップするのは大変だから、映画版のストーリー紹介で代用します。

こんな単純な話ではないが、、、今時ある種壮大な輪廻転生、、、濱松中納言物語から豊饒の海(三島由紀夫)にいたる文学の系譜を語るのは大変だ。


再度人物関連図を時空的に整理してから読みなおす事にします。



どうも映画版はオリジナルをかなり改変しているみたいだ。

動画配信で観ましたが、、、、底の浅い純愛ドラマで、味付けは「生まれかわり」

輪廻転生のような思弁的な崇高さは皆目ない。


原作を読む読者と映画の観客のレベルって違うんだから、、、ってあまりに露骨すぎませんか?




2024年10月17日木曜日

中華風人事管理

 


今日は辛気臭いお話です(^^)


能力の有無と自己顕示欲の高低の四象限マップを作り、部下をマッピングすることは過去にも述べました。

能力がなくて自己顕示欲が高いのは論外だが「能力が高くとも自己顕示欲も高い」ならば、プロシア参謀本部では忌避されたらしい。

理由は言わずもがな(^^)

以上まではマクラで、似たような人事の要諦を資治通鑑を拾い読みして見つけてしまった。


中華では「才と徳」でヒトザルを評価した。

才とは能力なり才能の事であり、徳はずばり人格

才と徳に於いて完全無欠を「聖人」と呼び、共に欠陥だらけが「愚人」である。

徳が才に優越するのが「君子」であり、その逆が「小人」

これが中華の四象限マップ

聖人を最上位とし、君子を抜擢重用しておけば間違いはない。

しかし聖人は滅多にいないし、君子だってその辺に転がってはいない。

世の中や組織は所詮は小人と愚人ばかりの集まり。従って組織作りの要諦は、、、


与其得小人 不若得愚人(其の小人を得んよりは、愚人を得るにしかず)


馬鹿は間違いをやらかしてもたかがしれてるが、なまじっかな高偏差値の小賢しさが生み出す害毒は被害甚大だということ。

なるほどなあ、、、アタシが今は亡き某社でそれなりの地位や職位を真っ当できたのはそういうことなんだし、そんなアタシを登用した会社もえらかった!



司馬光は北宋期の儒家にして思想家あるいは史学者。政治家としても位人臣を極める。

二十歳前に科挙を「優秀な成績」で合格。

科挙の世界ではハンモックナンバーのベスト3を、

状元

傍眼

探花....と呼称したらしいが、多分だが司馬光もその辺りの成績だったらしい。


今の中共の全国高考でも成績優秀者はこのように呼ばれるそうだ。

しかし、科挙の歴史からして、状元の栄誉に輝く才人であっても、歴史に名をとどめた者は少ない。

多くは「小人」だったということだろう。

ウィキの不完全な状元のリストをながめるに、、、なんとも浅学菲才なアタシ

たった二人しか知らない。

ひとりは北宋の三忠臣に数えられるが、いま一人(蔡京)は史上最悪の姦臣とされる小人の代表



2024年10月16日水曜日

パン屋さんのモーニングセット

 JRでも国鉄でもない省線(鉄道省)の時代



阪神間を東西に横切り鉄道が引かれたのだが、地域が南北に分断されるのは看過できない、、、と筵旗があちこちでたったかどうかは知らないが、何箇所かのマンボトンネルが造られた。


この大谷町あたりには、当時は引込み線が敷設され、変電所もあり、、かなりな規模の官舎もあった。

近隣の小学校の生徒さんの大半は国鉄職員の子女だったらしい。





鉄道が物流の王座に君臨した時代は既に夢の跡。

広大な官舎もその一部は再開発




チープなショッピングモールに衣替えをしたものの、千客万来はクリニックと多少お値段のはるかブーランジェリーだけ。

お寿司屋さんは閑古鳥だし、トンカツ屋さんは閉店



このスノブな界隈の土日の朝の新しい習慣は、このパン屋さんのモーニングサービスを一家で食べる事。

朝の七時半がオープンですが、近隣のジャンクバーガーチェーン店は六時からやってますし、お値段も半分くらいなんだが、、、、

2024年10月15日火曜日

フォリアドゥ

 



ジョーカーの第一作は、六千万ドルの製作費で世界興収がなんと十億ドル!
そして、満を持しての続編ですが、製作費は二億ドルもかかったらしい。多分ですが、主役二人の法外なギャラも原因の一つ。
一方の興行成績ですが、、、なんとか総原価(概算で製作費の二倍強)がカバー出来れば御の字らしい。



一体何を読み違えたのだ?

ジョーカーとそのパートナーみたいなハーレイクインはバットマンワールドの重要なビランです。

バットマンの仇役として登場するのが常ですが、少なくともシェアードユニバースを形成しないというストーリー構成はあり得ない、、、という予想が大きく外れたのが、理由かな?



バットマンワールドがあっての、ジョーカー!

しかし、製作陣の創造性はそんな常識を超克しようとしてしまった。

映像作品としては実に素晴らしいが、、、所詮映画は商業主義の産物。観客の入りが全て。


でも、仮に予想以上にオオコケすれば、逆に後世カルトムービーとして評価されるが、再見するのは困難だ。動画配信は可能だが、テレビはまず無理




なお、サブタイトルの「フォリアドゥ」ですが、まったく知らなかったが、、、フランス語。和訳すれば、感応精神病

つまり、、、伝染する精神病のこと