2024年10月21日月曜日

百人一首 家隆

 



塚本邦雄版「小倉百人一首」から、従二位家隆の作品のご紹介。


定家版百人一首では

かぜそよぐ
ならのおがわの ゆふくれは
禊ぞ 夏のしるしなりけり(五句目は「なりける」かも?)


さる高貴な方のための屏風絵の為の作品だが、定家がこの作品群を酷評しているらしく、、、、だったら採用しなきゃって思うのですが、まだ比較的マシな作品だと判断したようです。

まあ、平明清洌だけが取り柄。


塚本邦雄版では、歌人の選定は定家版を踏襲し作品は名歌にして白眉・絶唱を選んだと豪語しています(^^)



明けばまた越ゆべき やまの峰なれや

空ゆく月の 末の白雲



新古今和歌集では「旅歌....羈旅」部ですが、作者は旅こころを詠んだのか単に叙景歌だったかもしれないが、穏当な理解はやはり旅こころ。


牧水の「幾山河越え去りゆかば寂しさの、、、」なんてイメージなんだが、別に身を要なきものとて山中を彷徨ったりしている訳でもなく、公務で山中の国衙への出張の途中かな?

家隆は公卿でしたが、若い頃は地方官を歴任しています、、、とはいえ、野宿みたいな旅の宿

明日越えて行く峰々のそらに浮かぶ月と雲



この辺りの秀句的な表現なんかがまずアタマに浮かび、今度の歌合で披露してやろう、、、、って


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