2014年8月24日日曜日
フィガロの結婚
上演時間も長く結構複雑な構造なのです。
当時としてはある意味で「難解」だったかもしれません。
映画「アマデウス」では、途中で国王があくびをしてしまうシーンが・・・
シェイスクピアの笑喜劇(例えばベニスの商人)もこんな感じだから、伝統芸なのかもしれません
ベニスの商人とは(勘違いの向きが多いのですが)ユダヤ人の金貸しのことではなく、
ユダヤ人からカネを借りた貿易商のことです。
実際上、人肉抵当裁判の部分よりも、その後の痴話話のほうが面白い。
聞きかじりですが、西洋音楽の華でもある「オペラ」とは、ギリシア悲劇の復興だそうです。
悲劇性を重視した正統派というべきがワーグナーの楽劇。
大仰で・・・・でも、あれが面白いのでしょうか?
ドラマは、波瀾万丈、激情退廃、大胆に官能的、
最後は悲劇的でもハッピーエンドでもどちらでもいいのですが、
要は舞台は面白くなくっちゃ意味がない。
ということで、陽気で能天気なイタリア気風こそがオペラの王道である。
ギリシア劇だって、アリストファネスなんかは喜劇的です。
さて、人気オペラっていえば・・・・
フィガロの結婚
魔笛
ドンジョバンニ
椿姫
アイーダ
トスカ
ラボエーム
蝶々夫人
リゴレット
カルメン
これも世界文化遺産ですねえ。
繰り返し、これらの十曲程度のうち、いくつがマスター出来れば死ぬまで食うに困らない。
能楽師は「熊野松風コメの櫃」というのですが、けだし・・・けだしなのです(笑)
基本はルーツに従い、悲劇です。
でも、お母さんと一緒学派のモーツァルトさんは喜劇的ハッピーエンドがお似合いです。
毎度のプレミアムスクリーンで、けめこ様と「フィガロの結婚」のライブビューイングです。
原作は貴族風刺がお得意のボーマルシュですが、
セリフ的にも十八世紀末ではそのままの上演は難しい。
かなりな毒消しが使われているそうです。
それに、あの「セビリアの理髪師」の第二部なのですねえ。
主人公のフィガロは、第一部では理髪師(=当時の外科医です)として登場しています。
このオペラでは、フィガロの上司である伯爵の結婚騒動がテーマですが、
今回は、フィガロ自身の結婚譚。
従って、舞台はスペイン(・・・といってもエキゾチックさは皆無です)
フィガロとスザンナ
伯爵夫婦
小姓のケルビーニと庭師の娘
女中頭と怪しげな医師
なんかが織り成しての痴話三昧
映画の世界だとジャン・ルノワールの「ゲームの規則」を彷彿とさせます
というか、この伝統芸を受け継いだんですよ。
毎度のオペラバスティーユの舞台で、指揮はフィリップス・ジョルダン
体型はスリムで相変わらずのイケメンでした。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿