2014年8月29日金曜日

どうして「一番」でないと駄目なんですか?

ちょっとややめに構えた・・・いわゆる「辺境論」 内田樹氏の見解を要約すれば・・・ 通常に概念として使用される「辺境」とは、 中央に対する対立概念あるいは脅威概念であって、 正統に挑戦し、とってかわるべく存在である。 しかし「辺境たる日本」とは、華夷秩序のなかでの「東夷」としての日本。 中華という眩くも、仰ぎ見る中華の果ての地に位置する立場である。 たえず、風下にいるべきもの。 風下に位置することは悪いことではない。 追われる者より、追う者が楽である。 我々は、長年追う立場にあり、二番手の立ち居振る舞いは得意中の得意。 しかしながら、一番手になった(あるいは並んだ)瞬間に お手本がないことに困惑し、結果、とんでもない過ちを行なってしまう。 四藩連合明治政権は、キャッチアップ欧米戦略で成功し、 ロシアを撃破し、一等国に並んだ瞬間に、 愚かな帝国主義的振る舞いで国を滅ぼし・・・しかし、 戦後の廃墟の中からGNP世界第二位まで登りつめて・・ 結果は、バブル崩壊後の失われた20年。 凋落することは、逆説的に言えば悪いことではない。 所詮は、辺境の二番手以下の存在であり、自律的原理論があるわけではない。 韓国「にすら負けて」いることを嘆く必要もない。 華夷秩序からすれば、日本の風上には韓流がいる。 さらにその先に大国チャイナ! 現在の立ち位置は、むしろあるべき論なのだ。 世界に冠たる指導的立場にたち、諸国民に人類の進むべき道を示そう! なんてだいそれたことは考えない。 世界標準に自分を合わせていくことは出来ても、自らが世界標準を 新たに設定するなんて身の程知らずってもんです。 二番手戦略こそ、日本のお家芸なのだ。  苦手を克服するのがいいのか、 長所をさらに伸ばすほうがいいのか・・・議論はありますが、
どうせ努力するならば、楽を選ぶのはよくないが、楽しい方を選ぶほうが適格ってことです。

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