ちょっとややめに構えた・・・いわゆる「辺境論」 内田樹氏の見解を要約すれば・・・ 通常に概念として使用される「辺境」とは、 中央に対する対立概念あるいは脅威概念であって、 正統に挑戦し、とってかわるべく存在である。 しかし「辺境たる日本」とは、華夷秩序のなかでの「東夷」としての日本。 中華という眩くも、仰ぎ見る中華の果ての地に位置する立場である。 たえず、風下にいるべきもの。 風下に位置することは悪いことではない。 追われる者より、追う者が楽である。 我々は、長年追う立場にあり、二番手の立ち居振る舞いは得意中の得意。 しかしながら、一番手になった(あるいは並んだ)瞬間に お手本がないことに困惑し、結果、とんでもない過ちを行なってしまう。 四藩連合明治政権は、キャッチアップ欧米戦略で成功し、 ロシアを撃破し、一等国に並んだ瞬間に、 愚かな帝国主義的振る舞いで国を滅ぼし・・・しかし、 戦後の廃墟の中からGNP世界第二位まで登りつめて・・ 結果は、バブル崩壊後の失われた20年。 凋落することは、逆説的に言えば悪いことではない。 所詮は、辺境の二番手以下の存在であり、自律的原理論があるわけではない。 韓国「にすら負けて」いることを嘆く必要もない。 華夷秩序からすれば、日本の風上には韓流がいる。 さらにその先に大国チャイナ! 現在の立ち位置は、むしろあるべき論なのだ。 世界に冠たる指導的立場にたち、諸国民に人類の進むべき道を示そう! なんてだいそれたことは考えない。 世界標準に自分を合わせていくことは出来ても、自らが世界標準を 新たに設定するなんて身の程知らずってもんです。 二番手戦略こそ、日本のお家芸なのだ。 苦手を克服するのがいいのか、 長所をさらに伸ばすほうがいいのか・・・議論はありますが、
どうせ努力するならば、楽を選ぶのはよくないが、楽しい方を選ぶほうが適格ってことです。
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