2015年8月6日木曜日

蜂の一刺し

売文の徒なる存在は、無頼の穀潰しの文科系と相場が決まっている。
しかし、稀には、理科系も居るもんだ。

森鴎外
寺田寅彦
梶井基次郎

錚々たるメンバーですが、これだけ(笑)
あとは、まあどうでもいいが、どうでもいい存在の一人が、東野圭吾
文字数だか、ページ数で売るような雑文ミステリーの権化。
なかには、お好みなこれって作品も無いではないが・・・・加賀恭一郎シリーズは部分的にお好み。
その彼の理科系のプライドかけてってのが

天空の蜂

今度映画化されるそうですが、メッセイジ性がよく見えません。
原作の通りだと映像にはならない。
敦賀あたりの原発に対するテロ行為が主題ですが、ちょっと屈曲性が
酷すぎる。訴えかけようって意図性も強つぎる。
たかがエンタメ。力が入りすぎ(笑)
だっから、そんな部分は全部刈り取ってしまうのだろう。


まあ、本当のところ、内部犯の確信的テロ行為は防御不能である。
そういう不都合な真実は無視しないとストレスがたまる。
いくら頑張っても事件や事故は起きる。
事件を起こしません・・・なんて出来もしないことは口走らない。
被害は最小限に食い止めますって言っておけばいいが、最初に間違ったことを
言ってしまった以上、いまさら取り返しがつかない。

この小説は、たった一日の出来事
短い時間でよくぞそこまで真実というか摂理に肉薄したものだ。
1995年の刊行ですが、当時の倭国のおまわり君は優秀だったんだろう。
今時の警察小説にありがちな、キャリアとノンキャリ、本部と所轄、県警同士の壁や葛藤、暗闘
なんてことは全く出てこない。


敦賀あたりの原発に、強奪した最新鋭超大型ヘリを激突されたくなかったら、
全ての原発を廃棄せよと脅迫するテロリストたち。
政府は、飛翔物が激突しても「安全」と発言してきた以上、危険だから廃棄しますなんて口にできない。同様に危険でもない以上避難指示もだせない。
しかし、内心は・・・・どうなんでしょう。
発電所上空は飛行禁止区域ってことになってますが、絶対安全ならば、この規制自体がナンセンス。
最後は関係者の必死の活躍で予定調和に終わりますが、本質的な課題は解決されたわけではない。


今年も暑い夏・・・・あんまり節電って騒ぎませんねえ。
原発が一基も稼働していませんが、なんとか・・・石油価格が低落しているおかげで
なんとかなっています。これまた、課題解決には程遠い。
世界の流れは、核電力廃止の方向・・・なんてメディアが書くとそうなんだって刷り込まれるが、どうしてその流れなのかってことを考えないと理解を誤る。

化石燃料が無尽蔵にただみたいに手に入るならば・・・・
一年中が猛暑日で、晴れ晴れマークとか・・・


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