2017年10月29日日曜日

女神の手だって見えますよ!



監督の才能、主演女優の力量にも関わらず、興収は世界的に苦戦中。
大衆娯楽としては虎の尾を踏んだのか?

アメリカンには法規制に基づき三万人とも言われるロビイストが
暗躍している。
サンローサンやビクトリアベッカムのスーツを鎧に、
ルブタン(ではなさそうだが)のピンヒールを草鞋がわりに....
年収はざっと百万ドル超
しかし毎日25時間365日以上働けとなれば....蝸牛庵なら御免こうむる(^^)


まあブラック職種って事でなくとも、世界の半分は嫌悪します。
更に、倭国の男性のなかでも、あるレベルも顔をしかめる。


さてこの映画の宣伝マンの知的水準を疑う(^^)


女神の見えざる手


オリジナルタイトル(和訳すれば)は、単に「スローン嬢」
これじゃ興行にならないと言う判断までは良い。
しかしロクに勉強もしなかった経済史の雑学を持ち込むものではない。

アダムスミス氏の国富論の一節の換骨奪胎だという事くらい白痴は無理でも魯鈍だって分かる。
しかしスミス氏は「見えざる手」と言っただけで余計な形容詞はつけていない。
あるいは、内容が誤解されたまま今に至るのも不本意だろう。

個人の欲望の追求が社会全体を効率化するなんてあり得ない。
部分最適が全体最適を実現すると言ってるようなものだ。


誰も知らないところで、勝手に政治を動かしている事を
比喩的に表現しただけかも知れないが、あまり感心しない。

しかしそんな事は誰でも知っている。
が、知らないふりして見たくないのです。
カケソバだかモリウドンのスキャンダルの本質はそこにある。
権力者に擦り寄ると甘い汁を吸えるなんて太古の時代から分かりきった事だが、
面と向かって見せられたくはない。

予定調和とは人為的に作り出すものではない。
神の摂理なのだ。
ヒトザルの分際で歴史の流れを捻じ曲げてみようなんて思わない事だ。


しかしながら輿論は如何ともし難いが、世論ならば浅はか付和雷同なヒトザルの
感情操作なんか赤子の手を捻るようなものだ。
実際にそうなっている(らしいです)
みえざるものを見せてしまってはやはりいけないのです。
斯様な大衆心理の読み損ないが興行の失敗。


ネットでのオフィスボックスの数値が正しいならば惨敗。
ローバジェットだから重傷でもなかろう。
公開後一年を過ぎての周回遅れ倭国ロードショーですが、
小屋にかかっただけでも嬉しい。
ナンチャッテ、ジェシカチャンステインの大ファン(^^)


銃規制反対に与するロビイング会社を袖にして
反対陣営のキャンペーンを展開するロビイストに扮しますが、
パワフルな役どころは彼女に如かず
しかし修正第2条に正面切って闘って勝ち目は、
針の穴をくぐる駱駝のようだ。
国を蝕む薄汚れたネズミは何処にでもいることも
誰もが知っている。
しかしここでも見たくなきものを見せてしまった。
法案の行方はわかりませんが、彼女は刑務所へ
でも闘いに負けたわけではない。
スリリングな終盤の展開は、、、バラしたくなるなあ(^^)


興行の失敗はそんな事も影響したかも。
佳作だって優れて資本主義的な芸術は小屋にかかってナンボです。
プロデューサーの喉首をかききるのは訳ないのです。

繰り返そう
よくぞ公開してくれた事だ!
しかし、百席あまりの小屋の入りは日曜日というのに半分に満たない。
やっぱりタイトルが悪い。

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