なかなかの力作だという事には、激しく同意しますが、
なんとも言えないベタな邦題。
哀しさを通り越して泣きたくなる。
が、考えた宣伝マンは相応の雑学がある。
女は二度....って、この手のある種の慣用句
しかし、適切かどうかは論外。
ヒロインはダイアンクルーガー
初めてスクリーンでドイツ語を喋ったドイツ人の国際派俳優
熱演だとおもいます。
クルド人の夫と愛息をネオナチテロで失って...
過去のトロイのヘレンやマリーアントワネットより遥かに適役
そもそもそんなに美人じゃない(^-^)
カンヌのベストアクトレスは、まあ順当。
当然有罪になるべき一審で、無罪判決
そこから、彼女の復讐劇が始まるのが映画的には山場なのですが、
蝸牛庵的には、初めて見るドイツの刑事法廷が興味津々。
裁判官席には五人の裁判官
センター以外は、所謂裁判員のような立場のようです。
不思議な事に(ホンマかいな?と未だに思ってますが)
検察官と被告代理人で争うのでなく、
被害者(の代理人)と被告(代理人)が争うんだわ。
検察官のように被告や被告側証人をとっちめてもいいのかね?
法廷戦術的には、被害者代理人の戦術的失敗...だろうなあ
推定無罪の原則通りになった。
犠牲者の夫は売人の前科があり、ヒロインも常習者手前
ストレス緩和のために代理人弁護士から大麻を譲り受けるなんて...
二人とも脇甘すぎます。
警察の捜査能力の稚拙さもありますし、
検察官は何をやっていた。
事件の時には、被告はギリシアにいた!?
EU域内ですから、出国履歴はなくともアリバイ検証のやりようはあるだろう。
ミステリードラマとしてはすこぶる出来が悪い。
確信があるわけではないが、大方のドイツ人にはナチス(ネオナチ)へのシンパシーが、
内蔵的に染み込んでいるようにも垣間見えます。
オリジナルタイトルを、かっこよく訳すれば
虚無の底から
文芸作品なら悪くないが、映画的ではない
だからと言って
女は二度決断する
は....確かにヒロインは二度決断しましたが、
タイトル的にはないと思いますよ。
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