2019年5月2日木曜日

噫無情....又は騒乱映画



ラテン民族は血の気が多い。
革命なんて美しい言葉のオブラートに包んでも
内実は、暴動、騒乱、略奪、そしてテロル。

ヴィクトルユーゴーはフランス最大級の偉人。
栄典のほどでわかるのですが...かのレミゼラブルを読む限り
彼はヒューマニストかも知れないが、革命扇動家だ。
肩書きの一つは、共和派の政治家でもある

原作本は飽きるほど読みました。
原作者の意図に反して神の宿る細部が大好き

ミュージカル版は...今やただの主婦と化した当時の豚児こと神童の
お友達がコゼット役で出るっていうから観に行きましたが...
爆睡時間が長くてよく覚えていません。
豪華な(値段が高いの別の表現)パンフレットを買わされ..
そのお友達とやらが、麻日亜ちゃんだか蘭々美ちゃんだった。

何度も映画化されてますが、観た記憶がないもので、
場末の映画館で、バーレスクとレミゼラブルの二本立て興行
バーレスクの話題はネタにしたくてしょうがないが、またの機会に。
なんてまあ...初回から満員札止め
場外には入れ替え待ちまで...は慶賀の至り。

あんな扇動映画に客がはいるのか?
映画館を出て街に出る...までの覚悟はあるわけがない。
あの Gilets jaunes に眉をそめたりしますが、アレがパリの伝統
ある映画のシーン
阻止しようとする警官隊にたじろぐデモ隊
金髪のパリジャンが叫ぶ
バスティーユへ!
奮い立ち、警官隊に襲いかかる群衆
かのドラクロアの「民衆を導く自由」さながら

映画的には七月革命のあとの学生たちの自暴自損的な六月暴動が
メインディッシュです。
当然散々な結果に終わり、パリの民衆蜂起はかのパリコミューンまでの
お預かりとなりました。
ラストシーンはその未来を予感させます。
大衆受けのするつまんない大作映画です。
なにもかもか予定調和で、神に召されれば全てが止揚する


フランスはローマンカトリックの長女だと
よく分かります。

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