2019年5月28日火曜日

半辺天



万世一系とは永久に一つの血脈が続く事であり、
語義自体に男系や男子に限定する意味を含むものではない。

第26代天皇である継体は越前の片田舎から登極された。
出自は第15代の応神の五世の末裔
仁徳の御兄弟の果て
例えれば、今上天皇の次に桃園天皇の傍系子孫が継承するようなもの
とてもではないが、国民統合の象徴たり得ない。
戦後物議をかました「熊沢天皇」の令和版だと言われる。

継体が真に応神の末裔かどうかは系図が史料批判に耐えないから
なんとも言えない。
つまり文献上の証拠書類がない。
地方からの簒奪王権であり、有力な大和豪族の支持があったと
考える向きが多い。
即位はしたが、首都に入れず、山城や河内を転々とした。
従前の王権は武烈で絶家しますが、記紀では悪辣非道に
描かれています。
殊更にデフォルメされていますから、継体をよく見せる為の
漢籍を孫引きした事跡改竄です。
前政権を卑しめれば愚昧な今政権でもよく見える。
悪夢ってそういうことなのよ(^.^)

という事で万世一系は神武ではなく継体から始まる...というのが
保守系歴史学者以外の常識。
しかし視座を変えれば...

継体の奥様(皇后)は、武烈の姉だか妹さまで、
次の安閑の母上さま。
つまり、神武以来の血脈は、一瞬女系により担保されたのです。
神代には女性天皇はいなかったことになっていますが、
神功皇后や飯豊青皇女は、実質天皇職を遂行したとされます。


継体皇后は手白香皇女(タシラカノヒメミコ)と仰いますが、
万世一系の危機を救った勲功卓絶した皇女さまであらせられたのです。
都合御三方こそ神代期の三代女傑として称えられ...てもいいのだが
ジェンダー論者すら口にしない。

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