2019年5月23日木曜日

オリジナルとリメイク


最近どういう訳だか、アマゾンプライムの推奨映画一覧が
レトロ感満載。
偶然にも見つけました!

アンリジョルジュクルーゾー版の「恐怖の報酬」

ウィリアムフリードキンのリメイク完全版を小屋で堪能しましたから
対比検証くらいをやってみました。

フランス映画とハリウッド映画
50年代と70年代という製作時期

からの比較は検証するまでもないが...
尺はどちらも二時間強
オリジナル版も結構長かったのです。

南米油田火災鎮火の為高額報酬につられた食い詰め者四人
二台のトラックにニトロを積み、悪路を走るが、
生き残りは一人だけで成功報酬の独り占めのハッピーエンドはさておき
最後の最後の「報酬」が惨い....

基本のプロットは同じ。
場所が、ベネズエラからチリ最南端へ
リメイク版は辺境感を強調しますが、あまり成功していない。
リメイク版はニトロを運ぶ危険感をスリル満点にこれでもかとえがきますが、
オリジナル版は、ベネズエラの辺境感やそのなかでやり切れなく
生きている人々を描く事に尺を費消します。
同じ尺でも使い方の違いが実に面白い。

危険と隣り合わせの四人の背景説明はリメイク版の方が親切。
しかしオリジナル版は、パリの郷愁感を共有出来る
二人のものがたり。
あとの二人は付け足し...ってやはり深みにかけます。

オリジナル版で最後に生き残ったパリジャンは、
報酬独り占めの幸せ満載に帰路につきますが...運転を誤り崖底へ
リメイク版のほうは、NJから追いかけて来たギャング達に
遭遇するところでエンドマーク。
結末は容易に想像できるのです。
情感にはかけますが、この渇いた感性も捨てがたい。

リメイク版には様々オリジナル版に対するオマージュが見えます。
アタシが小屋のオーナーならば、この二本立て興行をやるがなあ。

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