2020年11月26日木曜日

完全版商法

 


プロ映画鑑賞家なら解ります。映画「地獄の黙示録」にはさまざまなバージョンがあり....早い話が商法のひとつ。映画作家としてより完璧なものを目指した結果とか、興行上の理由から意に染まない編集を余儀なくされた...とか言い訳はさまざまあろうが、こうなれば「定本」とはなにか?という事にもなるし、あるいは作品としては「別物」と見做すべきかも

153分(劇場公開版)
202分(特別完全版)
182分(ファイナル・カット)


作家の中にも、刊行される度に加筆訂正を行う方がいる。誤植訂正は当然としても、高村薫さんのように原型が変わる程書き改める....これはこれで読み較べる愉悦が味わえる。

もっとも高村作品だから、そんな気持ちにもなるんですがね。

またアコギなヘボはタイトルだけを改竄して新作と売り付ける詐欺師文士もいる。安物の版元ではたびたびあるようだが、アタシだと、手にするだけで黴菌に感染しそうだと思うし、読書もプロだから読まずとも良書悪書の真贋くらいは分かる...ってたまには自慢してみよう(^.^)


しかし、このアタシをだますとは...新潮社も落ちぶれたものだ。加担したかの危険な著述家も共謀共同正犯かしら?

作者初のミステリー小説と銘打ちアタシに売り付けた際には「歴史サスペンスロマン三部作」と....虚報新聞社だけのことはある。今回は「書き下ろし新作を加えての全四巻」

一流版元だけに多少の節度は有るらしい...見落としたアタシの過失かなあ?

でもタイトルまで改変されると無理だ。


それに塩野七生唯一の歴史小説....って誤解しますよ。

彼女の著作は実在の人物が登場する半ノンフィクションだし、半フィクションという方が正解かな






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