河竹黙阿弥の傑作歌舞伎....なんだが、初演はコケました。芝居の演目なんて使い捨てなんですが、いささかストーリーが複雑過ぎた。当たればロングランだし、この作品も四半世紀たってほんの少しシンプルにして再演され大ヒット!
そして今日に至る。
吉三なる悪党三人。
懲戒解雇された国家公務員(侍)の息子
破戒坊主らしきオトコ
ばいせくしゃな女装癖な若者
彼ら悪の義兄弟に相関する複雑な人物関係。相関図を書かないと関係がアタマに入らない。数奇な因果の悲劇の連鎖を串田和美が今風歌舞伎にアレンジして面白くないわけがない。
舞台版を更に凝縮しましたから、更にテンポアップ。
人気の歌舞伎役者を揃えましたから、これがきっかけでまともな古典歌舞伎に足を運んでくれる事も皮算用にはいっている筈だ。視聴率のとれる半沢直樹に歌舞伎役者が挙って顔出しするのもまた同じ。
若手の歌舞伎役者が古典をしっかり演じない事は苦々しく思いつつも、新作や古典の現代解釈版を一定の範囲でこなす事までは否定しない。「古典」だって最初は全て新作だった!
しかし、串田版って....かくもフレンチフィルムノワール的にホモセクシャリテイ満載なのよ。
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