なにぶん大部だし、理屈っぽい記述の理解に乏しいし、、、
早川書房の単行本で600頁あまり、活字は小さいし、挿絵はないし、、、
何をもってコンピュータ(以下AIと呼ぶ)の濫觴と呼ぶか?
それは二進法を極めたライプニッツに始まる。
彼は遅れてきた万能人であり、一般的には哲学者とされるが、法学者であり数学者だ。
ライプニッツを土台にチューリングマシン(と言っても機械装置ではなくAIの設計書概要)が考案され、フォンノイマンが初めてAIを実装化した、、、が多少の誤差を含めてのざっくりした鳥瞰。
フォンノイマンの活躍の場はロスアラモス。
つまりマンハッタン計画に大きな影響を与えた。
原子爆弾や水素爆弾は核物理学理論だけで作れるものではない。精度の高い機械工学力はもとより、天文学的な数理解析計算処理無くしては、、、出来はしますが、とんでもない時間がかかる。
比喩的に言えば、明日の気象予報が一週間後にアウトプットされることに等しい。
核物理学者は例外なく我が手が生み出した「悪魔」に恐怖したのだが、AI科学者はその点についてややもすると「鈍感」である(あった)ような感じがします。彼等も「悪魔の子」を産み出したのかも知れない。
あれから半世紀が過ぎて、生成AIの時代
あれこれ、ピント外れみたいな警鐘の声が聞こえて来ますが、、、
生成AIに潜む「七つの大罪」.......政府のまとめた主な論点は七つあり「大罪」とは書いてませんが、数字的にみてEUの資料の孫引きだと思われます
「プライバシーの侵害、犯罪への使用など人権や安心を脅かす行為」
「機密情報の流出、サイバー攻撃の巧妙化などセキュリティ上のリスク」
「誤情報、虚偽情報、偏向情報等が蔓延する問題」「AIが知的財産権を脅かしていないか」
「透明性をどのように確保すべきか」
「AIの利用に当たっての責任」
「諸外国におけるルール形成、国際的な規律・標準の検討などにどのように対応するか」
悲観的に考えれば、核兵器よりも「悪質」だ。
かつては核兵器は「悪」であり、悪であることを前提に「廃絶か抑止力」の議論がなされてきたが、昨今のローグネイションは「核兵器は善」だと考えている向きがある。
翻ってAI、、、、頭から「悪」だと力説するオピニオンリーダーはまずいない。元々は単なるツールなんだから善悪とは無関係という事なんだろうが、自己増殖的なAIともなれば、そうもいっていられまい。
このスタートラインの違いは後々の議論を難しくするに違いない。
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