2017年3月1日水曜日

「愛するもの」を指弾してはならないが・・・



ケメ子様がどうしても観たいって言うから、不承不承・・・

相棒Ⅳ(首都クライシス 人質は50万人 特命係最後の決断)

サブタイトルの冗漫さで見る前からレベルが分かる。
中高年層主体に客足は良さげらしいが、如何なものか?
制作母体は東映のようですが、痩せて枯れればこんなものしか作れないのか




悪口はあまり言うものではないが、滅多に足を運ばない観客に日本映画のレベルがこの程度と思われては
将来の文化破壊につながるから、事実誤認的に破綻しているとしか思えない部分だけはコテンパンに言っておこう!


主要なバイプレーヤーである鹿賀丈史は、どう見ても末期高齢者には見えない。
時代設定は2016年。トラック諸島で空爆を受けた時の年齢は10歳位だが・・・
一人親族の元に帰還するのだが、未帰還者に関するナンタラ法により、死亡扱いとなっていることを知る。
戦地で捨てられ、さらに二度までも国家から酷い仕打ち・・・
これはあまりにひどくって、中韓並みの事実誤認と誹謗中傷である。
この法律は、民法30条の特例措置と思われますが、戦時における死亡認定を適切に進めるための法律であり、
必ずしも不利益扱いを受けるものではない。
弔慰金も貰えますし、死亡認定取消となっても必ずしも返さなくてもいい。
鹿賀丈史も、怨念をかきたてる前に戸籍の復活を申請すればよかったのですよ。


警視庁のテロ対策本部がハイテクセンター化しているのは当然としても、インフォメーションリテラシーとセキュリティの甘さ。
正体不明のUSBメモリーを安易にコネクターに差し込むし、結果、ウイルス感染でサーバーダウン。
前者はヒトザルのやることだから間違いもあるが、後者はあり得ない。
指定USB以外はウイルスチェック以前にブロックする程度の事は当たり前である。


警察庁の広報課長の役割を務めるのが、仲間由紀恵。
役職的には警視長です。
キャリアのポストで、ノンキャリはまずここまで這い上がれない。
女性のキャリアは40名くらいで、警視長までのポストについた例は・・・皆無に近い。
それに、早くても四十代半ばに拝命する階位ですから、いくらなんでもこれまた年齢的にミスマッチ。


何かにつけて錯乱しているのが、警察庁と警視庁(東京都警察本部)との関係。
全社は行政管理機関であり、実際の捜査取り締まりには関与せず、それは各地方自治体単位に設置された警察本部の仕事
まあ、役所の関係って分かりにくい。
同じポストでも立場によって全く権限が違うが世間的には理解して貰えない。
佐々淳行さんが苦笑まじりに書いてますが、
奥様が同窓会なんかで、万年課長なんですねえ・・・と同情されるとグチるそうな(笑)
おんなじ「課長」という肩書きでも・・・

所轄の警察署 警部
県警本部 警視
警視庁 警視正あるいは警視
警察庁 警視長

役所の持っている権力の違いはポストの階位にも現れるのですよ。



そうそう最後に・・・・
主人公は「警部」という設定ですが、赤門大学卒のキャリアは任官と同時に警部拝命。
新宿署の鮫島さんのように、任官してまなしのころの不祥事で昇進を凍結されたのならいざ知らず、右京さんは違う。
警視から降格されたという事実がないので、これまたむちゃくちゃ。

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