2019年2月8日金曜日

七つの「大罪」



会議のシーンが七つあったかどうかなんて数えていませんが、
登場人物たちは沢山の罪を犯した。

最初が地獄のような営業会議。
計画が未達だと人格が傷つくくらいでは済まないほど
罵倒されます
達成すれば...するのが当たり前ですから、
更にノルマはきつくなる。
けだし、営業にとっては数字だけが人格。

最後は品質擬装が発覚したあとの第三者委員会での査問
過度なチャレンジは容易に不正のトリガーになる。
大抵は、下士官兵卒の犯罪。
大企業ならば、上層部までが手を染める例は少ない。
御前会議で、彼らは嘯く...

会社の為にやったって?
会社はそんなこと(不正)を頼んだ覚えはない


不正の三要素なる概念があります。
動機と機会だけでヒトザルは不正をおかさない。
最後の砦はモラル...倫理観ですが、個人と組織双方です。
組織なんて言うと曖昧ですから、サカナのアタマが正鵠を得ている。

超優秀な営業マンだった野村萬斎は、不正に手を染める事を
拒絶し、人生の盛りをグウタラサラリーマンで過ごす。
不正を持ちかけたのが親会社から出向の鹿賀丈史
その毒饅頭を喰らったのが同期の香川照之
結果出世街道驀進し、今では鬼の営業部長

香川照之の部下の課長は、優秀な片岡愛之助と
鈍才の及川光博。
あるとき、片岡は野村へのパワハラで、
社内驚愕の左遷人事。
後任は及川となったが、疑惑の人事の背景解明を行おうとする。

そこには、片岡が仕組んだ部品の品質擬装を
野村が発見したことがきっかけだった。
むかしの蹉跌はもう踏まないと義憤に燃える野村だが...


サカナのアタマが腐っていると正義は通用しない。
原作では事実を知った親会社は、直ちに
公表とリコール、第三者委員会の調査とお手本通りの
対応をしたのですが...
映画版では、親会社の北大路欣也社長は、隠蔽を
指示する。
野村以下は怒り狂い、内部告発...正義はそれなりに
保たれました。

まあ、あり得ない展開。
知らない事はしょうがないが、知った以上は隠蔽は出来ない。
監督官庁の立ち入り調査もあったのですが、
北大路社長は逃げ切れる...筈はないが、地位は盤石。

この会議には議事録は存在しない!

そんな言い訳は通用しない。
優秀で狡猾な野村の事。
会議の一部始終は当然隠し録りしてましたよ(^.^)


昨今の大企業は、サカナのアタマは腐っていると
監督は言いたいのだろうが、余りにビジネス現場を
知らない。
ならば、政治への忖度から監督官庁の辞任圧力が
控えられたエピソードを匂わせないと...

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