2014年7月24日木曜日

男の本懐・・・頼政異聞



平家でなければ人でなし・・・没落する清和源氏の末裔。
内心はともかく、平清盛に膝を屈し滅私奉公の日々。
しかし不遇なもんで・・・まあ、芸は、身を助ける

 
・・・・・・ 椎(四位)を拾ひて 世を渡るかな

 
なんて、歌読んだもんで、感心か憐憫かはともかく、三位になれたとか。
歌読んで出世ができるならいくらでも和歌くらい詠みますがねえ・・・(苦笑)
感情的には相当に屈曲していたんでしょうが、おくびにもださず・・・
なもんで、死に花咲かせみたいに暴発した。
お陰様で、史書や文芸にも名をなし、してやったりって思うのですが、
以仁王を担いだ暴発した宇治川の合戦で敗北、自害


辞世に曰く


埋もれ木の 花咲くことも なかりしに 身のはてなるぞ 哀しかりけり


最後まで内心を見せずに慎ましいのが「男の本懐」ってもんらしい。
しかし、武勇に優れ、歌が巧み、年は召していますが、財と社会的地位はそれなり。
その辺の若さだけが取り柄のアホはさておき、
美貌と教養のエレガント女性にもてないはずが・・・・ない(笑)



降らば なお降れ しののめの雪


感情がほとばしるような芯の強さが垣間見えます。
当然上の句がありましてね・・・・


しのびつま 帰らん跡も しるからし


ほっそりとした背なを見え隠れに、たちかえるかげひとつ。
この忍ぶる恋、しられてはならない。
後ろ姿を見とどけながら、一足ずつ、降る雪に隠れていくとはいえ、
足跡まで気になる。「雪よ、もっとかき消せ!」
老残の悲恋にも似て、ちょっと実話っぽく艶のある(笑)


倭国のデートの基本は妻問婚の風習に由来します
通ってくるオトコに待つオンナ
王朝和歌でも、オンナの立場でオトコが代理詠するのが通例で、
この歌も、しのびつま=しのび夫だと・・・それが通俗解釈

しかし、強さな歌風と艶っぽさが表れて「通ってきたのはオンナ」とおもいたくなる。
頼政って、結構もてたのですよ。
この和歌は・・・

 
オンナのふりしたオトコが、オトコ装束で通ってきたオンナを
見送る様をうたった頼政の絶唱
 

送って行ってあげたいんだけどさあ
お互いバレるとマズイじゃない
悪いけど、一人で帰ってくれる
朝焼けで暗くはないと思うけどさあ・・・雪だし
危険ドラッグ飲んでそうな暴走車には気をつけるんだよ・
・・・って会話が目に浮かびます。









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