2014年7月31日木曜日

ゴジラの「正義」


ゴジラ映画が大人気だそうです・・・・
カノン(正典)とされる作品は、日米で30本。
個人的には、ただのお子様向きの怪獣激闘映画にすぎないのですが、
最新作は全世界で大ヒット。
なんと早々と「続編」の企画まで噂されます。

 

初作は1954年。
その時のゴジラは「メタファー」であった。


戦争の惨禍
核(兵器)への恐怖
科学技術の不信


ビキニ環礁での核実験での被曝(日本にとっては三度目というセンセーショナルさ)が
契機となったことは容易に想像できるし、その対面に「原水爆禁止運動」なるものが
草の根的に大運動になったこともすごく当然の話しである。
ところで、純粋・・といってもナイーブという意味合いですが、
同じ核でもきれいな核・汚い核、あるいは正義の核・不義の核があるというような
党派性を持ち込んだものだから、国民運動は一気におかしくなり、現代に至っている。
左翼なるあるいは市民なる運動家が「反核」をどういう意図で活動しているか・・今も昔も変わらないってことを
暗示します。
 

ゴジラは、原子力の産物であり、破壊神であった。
しかし、その後は「正義の破壊神=ゴジラと不義の怪獣の激闘」というスタイルが
出来上がったが、これまた現実の世界の投影像だと思えば、あながちおかしいことでもない。
初回から還暦の時間を過ぎ、最新作も初心に帰った(・・・と思ったのですが)
モチーフとしては・・・

原発事故
立入禁止区域
津波

なんて、思い出したくもないイメージを散乱させつつ、
相変わらずの「正義対不義の激闘映画」となってしまった。
救いは、通常兵器で倒される1998年のハリウッド版よりはましということくらいで、
当然のように「正義は勝ち」さらに続編を予想させます。

98年:NY
14年:SF(それから、ラスベガス?)

と全米屈指の大都市が破壊されますが、次はどこかなあ?

どこか第三国の大都会でも破壊させるって図式が面白いのですがねえ
近日公開の「トランスフォーマー」は、中国資本がはいったもんで
やたらと中国名所が登場するらしい(笑)







0 件のコメント:

コメントを投稿