自分そっくりなヒトザルが本当にいるとなれば結構「恐怖」かも知れない。
PM2,5で淀んだような無機的なトロントの街に、全く同じ容貌のヒトザルがいた。
鬱っぽい大学の歴史の准教授とチョトワル系な脇役専門の俳優
交点や接点がなければ、知らずに済んだことを知ってしまった。
原作は、ポルトガルのサラマーゴの小説。
現代文学には知見がなく、ノーベル賞作家ということも初めて知ったが、「白の闇」が映画化されたのは知っている。
失明することは絶望であるが、全員が失明した後で一人だけ眼が見えることも恐怖である。
見たいくないものを一人だけ見えることは嬉しいことではない。
カサンドラ一人が、炎上するトロイアの明日を予感し、発狂した。
現代文学にありげな「傾向的な寓話仕立て」の作品が多そう・・・という印象以外何も予備知識のない映画鑑賞。
大学教師には、破綻寸前の恋人がいる
俳優には、妊婦の妻が・・・仲睦まじいとは思いにくい。
ちょっとしたことより、男たちは二人二役を演じてしまうことになる。
オンナの直感は鋭いって・・・月並みなことではなく、予定調和的に正体がバレ・・・・事態はカタストロフィーに至る。
違うなあ・・・予定調和的に振り出しに戻るのだ。
そもそも、本当に二人二役だったのか?
もしかして、二人一役ではなかったのか?
ちがうなあ、一人二役が正しいのかもしれない!
寓話映画とか不条理劇とは、観客を不安な状態につき放ち、自分自身でその状態から離脱することを求める。
離脱できた時のカタルシスを感じ取りたければ、もう一度劇場へ・・・(って、商売の方も、オンナ同様になかなかしたたかである)
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