写真は味の真実を語らない・・・と思うので・・・・・
理由は、素材と調理と盛付けの総合化、あるいは統合化が料理。
言葉はともかく、写真はそこまで表現しようもない。
そこで、無謀にも、成功しているかどうか知らないが狂言綺語で語らしめよう(笑)
拙宅の近くの料理屋さん。
もう三十年は続いている地元セレブらしき御用達。
カウンター、テーブル席五卓と和室とこじんまりと簡素に・・・・
前菜は、蓴菜海胆海老鶉卵秋葵ゼリー
蓴菜とは、秋田の郷土料理で有名だが、
食材の品位からすれば、洛北深泥池が最良とされる・・とは魯山人の言い草
寒天質な歯応えがたまらない。
上方で「ジュンサイな奴」といえば、掴み所のないええ加減な・・・というニュアンス。
しかし、我が陋屋あたりだと、質朴で純な良い子とされる。
今日の味わいからすれば、後者が的を得ている。
梅肉添え鱧椀
上方の夏は鰻ではなく鱧。
酢味噌でもいいが、夏の暑さ凌ぎには、梅肉の酸っぱさが似つかわしい。
懐石料理では椀方のステータスが高いそうであるが、
あるかなきかの微妙な味わいが、腕というものだろう。
無花果豆腐ソースかけ
鰻サラダ
先付、お吸物の次は、通常は刺身ですが、なんだか奇妙な二品
仕入れの関係だか、毎度うるさい客にたまには意趣返しの鬼面人を驚かすつもりか・・・
無花果レシピは珍しくはないが、胡麻合えの裏漉し豆腐をムースにしたのは新基軸。
大昔、祇園の料理屋さんで、無花果椀には、驚愕したが
どうも最近は感動が薄い・・・これは凄い。
鰻は、普通に蒲焼です。
土用の頃なんであしらってみましたってことなんでしょう。
刺身・・鯛鮃烏賊
やっと、お刺身。
夏らしく白身ばかりで・・・
二切れ単位ですが、燗酒を吟味している間に、
ケメコさまが、掠め取ってしまったので、一切れしか食べてません・・・・涙
里芋揚げ出し
セオリー通り揚げ物ですが、このお店のご自慢の逸品。
それ以外にお餅、蕨餅のチョイスも出来ます。
なもんで、ケメコさまは、里芋、蝸牛庵は、蕨餅
やっぱり、里芋のほうがお味が涼やか。
八寸
懐石に用いる器の一つで、盆の大きさをもって八寸といい、その盆にもった料理を転じてそういう。
酒の肴になる料理を数種、少量ずつ一皿に取り合わせることがおおく「口取り」ということもある。
八種類ねえじゃねえか!ってお運びさんに毒つくのは、知性も教養もない証拠。
そういう野暮はどっかのチキンでも食ってればいい。
鱧
八幡巻
玉蜀黍
床節
鮃鮨
鬼灯
このお店も種類はこんだけです。
蒸し物・・・茄子湯葉餡掛け
ここいらで、ちょっと身体を暖めるものが・・・って思った矢先
憎いわねえ
焼き物・・播磨産鮎焼き
腕のいい料理人の常なんでしょうが、味付けをトコトン抑えきって
微かに、五基本味・・・甘味、酸味、塩味、苦味、うま味を感じさせるってことらしい。
鮎は今が季節。
しかし、川苔をしこたま喰らい、その川の味に馴染んだ癖のあるほうが当たり外れは多いが、
通の味とも言うらしい。
塩味と鮎固有の臭みのギリギリの調和を狙ってます。
珍しく、骨抜きに成功しました!食い方が上手いのでなく、素材がいいから(苦笑)
最後は、ご飯、香の物、果物、甘味
ご飯はお代わり自在ということなので・・・・
居候 三杯目には そっとだし
お後がよろしいようで・・・・(笑)
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