四月の魚
万愚節を仏蘭西では斯様に言うらしい。
この季節ですから、さかなとは「鯖」のこと。
鯖にちなんだお菓子を食べたり、嘘をついても許される日なので、
お魚にちなんだ悪戯をしたりもするそうであるが、知人のフランス人に聞くに相当に廃れ気味らしい。
しかし「サバを読む」って言葉があるくらいだ。
どうも、語源に関係があるのかも・・・って、実のところはまったくなさそう(苦笑)
通常「数を誤魔化すこと」をサバ読みっていう。
語感からして、悪い意味のようですが、
様々な由来を読み比べてもどうもなるほどってものはない。
というか、NETの世界では、原典をちゃんと確認をせずに孫引きを繰り返し、
いつの間にか、俗説が真実に化けてしまうので、多数意見ほど危ないものはない。
三度炊く 飯さえ硬し 軟らかし 思うままには ならぬ世の中
魯山人&三度炊く で検索すれば、ざっと一万件程度ヒット
ネット上では、魯山人作が「定着」しちゃってるのでしょうか?
西新宿にある常円寺の歌碑(新宿区指定史跡)によれば・・・
文政二年に建てられた大田南畝の筆になる江戸時代中期の狂歌師「便々館湖鯉鮒」を刻んだ碑に
この狂歌が刻まれている。
ちゃんと自分の目で確認しました(きっぱり!)
この狂歌って、彼の快作なんだなあ(笑)
まあ、世の中メクラが千人、目明きが数人ってことですよ。
・・・もっとも、 三度炊く+便々館で検索すれば・・・こっちのほうがよくヒットする。
世の中、目明きの方が多いか(笑)
話を戻して・・・「サバを読む」って、賤商の悪しき商慣習のように思われては迷惑至極である。
明石散人(・・なる正体不明の博覧強記人)によれば・・・
腐りやすいサバに鑑み、注文数よりも多めに納入するという当時の鮮魚商人のうるわしい商慣習に
由来するとされる。
あるいは・・・
若狭であがった鯖を京都までの「鯖街道」を行く間に塩が利いて、
京都に着いた時に丁度良い塩梅になっているように塩をふることを「鯖を読む」という
後者は水上勉先生が言ったことらしいが、出典を思い出せないもんで
割り引いて読んでおいてください。
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