2018年4月24日火曜日
傘お貸ししましょうか?
太田道灌は、文武両道の達人ということになっている。
が、個人的には疑わしいと思っている。
彼は上司の策略で謀殺されるのですが、武の達人に有るまじき事。
今際の際
なんとも長閑なことに、ヒットマンが上の句を詠む
かかる時さこそ命の惜しからめ
そこで、虫の息の道灌は慌てず騒がず
かねてなき身と思い知らずば
あまりに出来過ぎで、嘘っぽい(^-^)
つぎにあの有名な山吹の花のエピソード。
別に斯様な駄文をかくつもりはなく、桜が終われば
それこそ百花爛漫の花の宴なんかの話題のつもりだったが、
下調べの最中につまらない事に引っかかった。
七重八重花は咲けども山吹の実の(蓑)一つだになきぞ悲しき
雨に打たれ、傘を借りようと賤が家に立ち寄ったが、
若い娘さんは山吹のひと枝を哀しげにさしだすだけ....
意味不明なまま立ち去り、のちに意味を知り恥じ入り歌道に
励んだというおはなし。
のちに、上京し、帝の御下問に応えて(お前の住む武蔵はどんな所か?)
(上の句は忘れた)あめよりひろき むさしののそら
これもなあ
官位がなくておめどうりが叶うはずがない。
しかし、この山吹の和歌は、後拾遺集の兼明親王の歌で、
背景のエピソードもほぼ同じ。
なかんずく、下の句最後は、あやしき(不都合という感じ)である。
ネット駄文の多くは、故事来歴には間違いはなくとも、悲しき を
使います。
たんなる引用ならば「かなしき」でも間違いとはいわないが、
御拾遺集云々まで蘊蓄さらけだすなら「あやしき」でないとねえ。
道灌のこのエピソードは古典落語にも有りますが、
落語ネタになったから有名になったと言うことで、オリジナルは忘れ去られた。
まあ、世の中
鳥なき里の蝙蝠ともいう。
鳥がいないと蝙蝠程度でも空に飛べると尊敬もされる
世渡りのコツってこれですよ。
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