2018年4月1日日曜日

さくら川



櫻川と書くのが正しい。
桜川ではそこいらの小料理屋風で感じが出ない。
最新の謡のお稽古演目。
やはり季節を考えれば、梅から櫻となる・・・
桃や牡丹が登場する演目は、なくはないが希少種


典型的な子別れ狂女もの。
故有って別れた子供を探して幾千里。
子供恋しさに狂おしいまでに精神が高ぶる・・・
狂女といっても、統合失調症を患っているわけではない。
筑紫日向から常陸の国まで三か年の子探しの旅。


能の演目は基本的にはハッピーエンドですので、
親子は再会し、仲良く二人は末永く暮らしましたって展開は最初から見えています。
しかし、長い曲だねえ・・・素謡でも一時間はゆうにかかる。

内容からしてもしっとりしていますが、行く春ののびやかさなんかで駘蕩の気分・・・
なんせ、やたらと「櫻」という言葉が出てきます。

舞台は常陸の国の櫻川あたり
別れた子供の名前が櫻子
ころは櫻の吹雪くころ
好事家が数えるに「さくら」がなんか・・よく覚えてませんが凄い数出てくるのですよ

見せ場が、川面に流れる櫻花を掬い網ですくうシーン
時ならぬ風に桜吹雪が舞い飛び、
水面の櫻がいずかたともなく流れ去ってゆくの止めよとばかりに掬い網ですくう・・・
母親の哀しい心根...わかりやすいメタファーです。

気分よく謡えるのはいいとしても、舞台でやれるもんじゃない。
とても一時間は膝が持たない(苦笑)

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