2020年4月2日木曜日

理屈の多すぎるソープオペラ



パリの恋人たち

なんとも...なんともベタな、でも分かり易い(但しタイトルだけ)
フレンチ文藝は
世紀末の耽美官能倒錯退廃な詩歌や小説を頂点に
第二列はモラリストたちの理性的な作品と
不義密通悪徳満載のソープオペラ
バルザックやユーゴーなんかのヒューマニズムに満ちた
人間模様は殊更に言挙げしない。

とりあえずわかりやすそうに見えるソープオペラ風な恋愛劇
なんとも面白いが、理屈が多すぎる。

マリアンヌ
一流官庁のキャリアウーマン
同棲するアベルが嫌いになった訳じゃない
お互いの共通の友であるポールの子供、ジョセフを孕った事で
同居解消

アベル
ジャーナリストになるが、つまりは振られたオトコ
しかしポールの突然の不可解な不慮の死
葬儀でマリアンヌに再会
未練な心に火がつき...再度同棲

ジョセフ
屈曲した問題児
ポールは不倫相手の医師と共謀したマリアンヌに毒殺されたと口走る...
家に入り込んできたアベルを嫌うが、
実のところ、本当の父親はポールかアベルかは判らない

エヴ
ポールの妹
幼い頃からアベルが大好き
マリアンヌに掛け合い、アベルを頂戴って!
無い物ねだりの我儘は、実際に手に入れると
彼女の両手の上は失望と落胆の山

ポールと医師
ポールは遺影と墓石だけの登場
医師は...ゲイだとカミングアウトし、
マリアンヌとの不倫の真実は藪のなか


こんな感じの恋愛ごっこドラマの帰趨は...
ヌーベルバーグキネマならば、不条理的に終わっただろうが、
なんとも予定調和にエンディングだったみたい。
みたい...って不親切ですが、途中から気持ち良い
睡魔の誘惑でして...

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