2024年7月15日月曜日

世の中、、、文学賞まみれ

 



一体倭國にはどんだけの文学賞があるのだ?
その濫觴は明治半ばの「懸賞小説募集」
胴元が新聞社ですからその意図は高邁なものであろうはずがなく、応募する側もお遣い稼ぎ
一般的に名が売れた文学賞は、菊池寛の提唱した芥川賞と直木賞。
趣旨は色々なんだが、菊池寛が半ば居直り的に喝破したように半分は商業目的。しかしその意味で脚光を浴びたのは「太陽の季節」が嚆矢。

とは言え毎回売れる小説というわけでもなく、、、なんちゃって出版不況。

余計なことを言わず、むしろ「本屋大賞」のように売りたい気持ちを前面に出す方が清々しい(^^)


警察小説賞(大賞・新人賞)


胴元は小学館。

隆盛を極める警察ミステリーはどれを読んだら面白いのか五里霧中だから多少のサポートになるかなって(^^)

版元の思うが壺にはまってしまった。

もっとも公設貸本屋さんでお借りしましたから、小学館の売上には貢献はしない。


しかし、、、これは実に面白い。

警察小説も食傷気味で、ヒーローの人物造形に作家さんは苦労しているが、訟務官と言うのは新機軸

ある種のリーガルミステリーであり、省庁が紛争に巻き込まれた際にリーガル対応をする官吏が訟務官。

法務省の訟務検事が最たるものだが、各省庁でも独自に有期雇用で法曹資格者を抱えている。


この小説(県警の守護神)では、ある事件をきっかけに判事を辞め一介の警察官に任官し訟務係を務めるという設定。

ジンケンハと称する「正義は金になる」弁護士相手に

鴉は白いと鉄面皮に闘う、、、彼なりの「正義」の持ち主。

なんせ警察予算の大部分は都道府県議会が決定権を握っており、裁判で負けて損害賠償金や紛争解決金なんかを支出するとなれば大変な事態。警察本部幹部の生首を幾つか差し出さないと収まらない。

生首の代わりは幾らでもいるが、、司法警察職員の職務執行に懈怠違法があると判断されれば現場第一線の士気は地に落ちる。

かかるが故に負けるわけには行かないし、過去負けたことがないが故に「守護神」なのである。

今時表現ならば、アンチヒーローだ


裁判で争うのは「法廷上の真実」

実体的真実なんかどうでもよくて、過去の冤罪事件に見られるように証拠や証言の捏造改竄はかの組織の得意種目(^^)

少なくとも裁判官の心証形成に有利に働けばなんでもあり


プロットが複雑だから映画化するのはシナリオライターに相当な技量が必要とするから多分無理だ。

連続ドラマならば、やれなくはないが、、、、




そうそう訟務係のアシスタントはこれまたユニーク

両親が警察官だったので警察官を目指すが不合格

やむなくプロ競輪選手として何度もクィーンになりオリンピックメダリストにも輝き、雌伏◯年、何回目の挑戦でやっと採用

しかし、交番勤務でのトラブルから第一線に立てなくなり、、、、


彼女も競輪学校でてますから、スカートまくりをやったのかな?

本文には記述がなかった





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