2024年7月21日日曜日

炎暑には冬の和歌

 



天邪鬼というなかれ(^^)
冬の風景から多少の涼味を味わいたいってあるでしょう、、、でなきゃやってられない暑さ


かき曇れ
しぐる(時雨)とならば 神無月
こころそらなる ひとやとまると

(馬内侍 後拾遺)



時雨は俳句では冬の季語

急に雨がパラパラと短時間降る秋冬の風景というのが辞典的解説。しかし、丸谷才一氏は「京の通り雨」と独断的に限定し和歌の影響で全国的に普及した気象用語と断じます(無論ウィキにはそこまではかいてません)



しかし大昔の記憶からして、四条鍵善善房の二階の喫茶で、葛切りを賞味する和服美人が、、、


すい(粋)な雨どすえ、、、って独り言


同じ雨でも、京洛の雨には風情があるってこと。それを時雨というならば、けだしけだし


和歌鑑賞的には、、、こころそらなる(忍んできたくせに別のオンナのことを考えてうわのそらなんだから)

でも、雨が降ってきたから、濡れてまでって気にもならないし、、、オンナだってわかっているけど、もう少しゆっくりしていけば(^^)


古代より恋の季節は秋と相場が決まっています。あきは「飽き」でもあり、晩秋や初頭の頃は哀しい別れ。

季節と恋の行方の二重構造もよくある技法。

逆に二重でないとマトモな和歌扱いがされません


作者は、道隆や道長の頃の伝不詳の宮中のキャリアウーマン



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