大和三山のことですが、能楽では「ミツヤマ」と呼びます。
万葉集の著名な長歌。
痴情のもつれって直ぐにわかるのですが、三山のうち誰が雄だか雌だかの解釈が難しい。王朝古典では同性愛は皆無に近いので、、、
「香具山は畝傍ををし(愛おしだか?雄々しいだか?)」をどう解釈するかによる。
香具山が畝傍山を愛おしく思い耳成山と争ったならば
香具山 雄
畝傍山 雌
耳成山 雄
しかし、雄々しくて憧れたのならば
香具山 雌
畝傍山 雄
耳成山 雌
古代より「雄二匹が雌一匹を」争うのが一般的な伝承だから、後者のように解釈するのが王道だが、なんともドロドロしてみやびではない。
一方で、能「三山」では、
香久山 二股愛のオトコ
畝傍山 桜子という色好みオンナ(ツレ)
耳成山 桂子なる優なるオンナ(シテ)
オトコそのものは登場せず、ワキは約束通りの諸国一見の旅の僧
つまりは、オンナ同士の痴話喧嘩が本題であり、負けて入水した桂子の魂鎮めが主題。
復曲能であり、現代的アレンジすると共にかなりな技巧を弄した難曲。
これを12月の渋谷の舞台の演目となった次第。
まだまだ時間ありますからなんとかなる、、、正座のことですよ!、、、
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