2024年9月10日火曜日

大和三山

 




大和三山のことですが、能楽では「ミツヤマ」と呼びます。

万葉集の著名な長歌。

痴情のもつれって直ぐにわかるのですが、三山のうち誰が雄だか雌だかの解釈が難しい。王朝古典では同性愛は皆無に近いので、、、

「香具山は畝傍ををし(愛おしだか?雄々しいだか?)」をどう解釈するかによる。

香具山が畝傍山を愛おしく思い耳成山と争ったならば

香具山 雄

畝傍山 雌

耳成山 雄

しかし、雄々しくて憧れたのならば

香具山 雌

畝傍山 雄

耳成山 雌


古代より「雄二匹が雌一匹を」争うのが一般的な伝承だから、後者のように解釈するのが王道だが、なんともドロドロしてみやびではない。


一方で、能「三山」では、

香久山 二股愛のオトコ

畝傍山 桜子という色好みオンナ(ツレ)

耳成山 桂子なる優なるオンナ(シテ)

オトコそのものは登場せず、ワキは約束通りの諸国一見の旅の僧

つまりは、オンナ同士の痴話喧嘩が本題であり、負けて入水した桂子の魂鎮めが主題。


復曲能であり、現代的アレンジすると共にかなりな技巧を弄した難曲。

これを12月の渋谷の舞台の演目となった次第。


まだまだ時間ありますからなんとかなる、、、正座のことですよ!、、、




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