社会の寧安とは・・犯罪のない世界。
ですが、ニヤリあるいは大向うをうらなせるような詐欺・窃盗・横領のたぐいのない
世界はなんとも面白く無いだろうなあ(苦笑)
ルパン
ねずみ小僧
雲霧仁左衛門 ・・・なんかの人気は、そういう「不届きな」気分に支えられている。
当然陰惨な事件はないに越したことはないが、一体どうすれば・・・
浜の真砂は尽きることはない。
さて「犯罪と景気との関連性」は相当にあると言われる。
しかし、野菜泥棒やコメの横領なんか、目くじら立てるようなものでもない。
貧困からくる犯罪って・・時代は変わった。
いまや「退屈からくる犯罪」の世界。
三面記事をにぎわす殺伐とした世界の存在は貧困(少なくとも物質的意味での)とは縁遠い。
よく言われるのが「銃刀類の氾濫ないし規制のレベル」も影響するのだろうか?
確かに、凶器が手近にあることで犯罪を誘発しやすいのかもしれない。
銃器が氾濫するアメリカ社会では、銃器による事故が後を絶たない。
しかし、銃器による子供たちの悲惨な事故の度に大きく報道されるが、
実際のところは、家庭のプールでの水死のほうが百倍も多いというのがアメリカでの厳正な数字。
瑞西国は国民皆兵でどこの家庭にもライフルを装備しているらしいが、
寡聞にして「危険な銃社会」とは聞き及んでいない。
厳罰化・・・これは魅力的だ(笑)
小さな罪を大きく咎めれば大きな犯罪が抑止されるという韓非子の信奉者にとっては
金科玉条である。
しかし、犯罪者の多くは再犯性が高いと言われる。
教育刑理論では事態は解決しないし、応報刑的でも・・・それだけでも効果は薄い。
今ひとつ推奨するのが「教育こそ最良の治安対策」
一般的に犯罪者は教育程度が低くIQも見劣りする。
貧困とIQと教育レベルの関係を正確に評価することは難しい。
貧しい家庭からでも一流の学校を優秀に卒業することはあながち不可能ではない。
カリキュラムだって、一律でなくIQに見合った教育環境ってあるはずだ。
大事なことは学歴ではなく学力であると力説する。
さて、シカゴ大学のレヴィット教授は、
90年台のアメリカでの犯罪激減の真の理由をこう説明する。
なんとも言い難いが・・・北京でモンシロチョウが羽ばたけば、アンデスの山奥で大洪水が
起きる・・・・・
トマピケテイ先生の著作と違って、定量的な数字の裏打ちが記載されていないので
そのまま引用すれば・・・
1973年 連邦最高裁判所は「ジェイン・ロー対ウエイド」裁判に対して画期的な判断を示した。
曰く・・・
慈しまれることなく育つことを予定された子供の未来は陰惨であり、家族や社会に
痛ましい事態を生み出す・・・かかるがゆえに「中絶は合法であるべき」
その後年間160万件程度の手術が行われているらしいが、中絶手術がなかりせば
十代後半になった「祝福されず生を受け、貧困の中でろくな教育も躾もうけず、
誤解を恐れずに言えば犯罪者予備軍」が百六十万人「減少」したとすれば、
犯罪発生率は、激減するだろうよ。
決して、割れ窓理論による画期的な犯罪抑止政策が功を奏したわけではない。
カオス理論が正鵠を得ているのかどうかは知らないが、
正しい因果関係の解明とは難しいものです。
ヒューマニストが激高しそうな仮説ですが・・・多分正しいのですよ。
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