日本各地の沿海漁業の基層を支えてきたお魚が「イカナゴ」
地方によって、言い方が千差万別で、まずもって鄙人とは会話にならない。
ものの本的に言えば「スズキ目ワニギス亜目イカナゴ科の魚類」のことですから、
王道に従ってイカナゴ(・・・玉筋魚とか魚編に白に子って書くそうな)と呼ばない連中は、
通常田舎者という。
関西の春は・・・新聞の拡販ツールであるセンバツではなく「いかなごのくぎ煮」に始まる。
関西と十把一絡にしてはいけない。
三都それぞれに個性と自己主張があり・・・イッショニセントイテヤ!
いかなごのくぎ煮は淡路島・播磨地区・神戸市一帯だけの郷土料理である。
佃煮の一種だと思えばいい。
淀川や桂川の向こうでは、食することは稀である。
最近は、水揚げ量も減っているので、だんだん希少性がでてきた。
京のええしのご家庭では、琵琶湖のほんモロコが春告魚と珍重するが、
そのうちに、どっこいどっこいになるかも・・・
昔は、くぎ煮はどこのご家庭でも自家製だった。
醤油、みりん、砂糖、生姜などで水分がなくなるまで煮込むのですが、
そんときにゃどんでもない臭いというか匂いが近隣に撒き散らすのですが、
まあよくしたもので、黄砂みたいに「春告薫」ってことで・・・
阪神っ子は上品ですから、文句も言わずに鷹揚に構える。
イカナゴは、地方によって呼称が異なることに加えて「出世魚」とも言われるらしいが、
そんな立派なお魚とも思えないがねえ・・・
イカナゴの稚魚(イカナゴ自体稚魚だと思ってますが・・・)をシンコというらしいが、
シンコはコノシロの稚魚でしょう(?)
まったくようわからん(苦笑)
ちなみに、江戸前寿司の出色は「七枚づけのシンコのにぎり」。
季節的には・・・今頃か?
食べたい!!!
そもそもコノシロって、ニギリでないと食えたものではないと言われる。
焼けば、焼き場の腐臭だとか・・・
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