2023年2月14日火曜日

そろそろ、、、 舞台準備

 大衆音楽だと、芸能生活◯◯周年

クラシック音楽ならば、没後◯◯年とか、、更に一粒で二度美味しく、、、生誕◯◯年

しかし、古典芸能の世界、、、能楽や歌舞伎では


◯◯回忌追善能(とか歌舞伎)


無論人間国宝クラスの大役者に限りますが、例外もあり、、、こりゃ追悼よりも銭儲けって思いたくなる場合も(^^)



お稽古ごとの世界では(昨今は習い事と言うらしい)

忖度便佞、はやい話が浮世の義理は欠かせない。

この能楽師は人間国宝クラスで、御子息は真正の人間国宝。更に彼の芸養子は、ある方によれば「世阿弥の再来」....は持ち上げ過ぎだが、すごい技量だと評判のバリバリの若手


師匠からチケットを分けて頂き(買わされたって言う関西風の婉曲表現)日曜日にいそいそと足を運んだ。追善能なんだから、衣冠束帯を改め、、、(^^)


理由は簡単で、春の渋谷での発表会でのアタシの演目が演じられるから、、、一応の準備の一環。

なんせ、世阿弥晩年の大傑作だし、格式の高い難曲。

アタシは舞うのでなく「十一分あまりのソロのアカペラ」ですが、高いハードルが幾つもある。


メロディと歌詞を暗記できるかなあ(詞章があまりに華麗すぎて得意技の自作アドリブがきかない)

正座が出来るかしら(座れるが立てないかも)

着付けは、、、普通の着物は簡単だが五つ紋はちと神経を使うし本来は裃なんだわ


四月までまだ時間があるから、、、なんとかなるだろうって希望的観測。







.......  因みに、歌詞全文(たったこんだけだもん)


面白の折からや 頃しも秋の夕つ方

牡鹿の声も心凄く 見ぬ山風を送り来て 梢はいづれ一葉散る。

空すさましき月影の軒の忍に映ろいて

露の玉簾 かかる身の

思ひを延ぶる 夜すがらかな(崩す)


宮漏高く立ちて 風北にめぐり(三ツユリ)

隣砧緩く急にして 月西に流る


蘇武が旅寝は北の国 これは東の空なれば 西より来たる秋の風の 吹き送れと間遠(まどお)の 衣うたうよ


古里の 軒端の松も心せよ

おのが枝々に 嵐の音を残すなよ

今の砧の 声添えて君が其方(そなた)に吹けや風


余りに吹きて松風よ 我が心

通いて人に見ゆならば 

その夢を破るな 破れて後(のち)はこの衣

たれか来ても訪ふべき来て訪ふならばいつまでも

衣は裁ちも更(か)へなん


夏衣薄き契りは忌まはしや

君がいのちは長き夜の

月にはとても寝られぬにいざいざ

衣うたうよ


かの七夕の契りには 一夜ばかりの狩衣

天の川波立ち隔て 

逢瀬かひなき浮舟の 梶の葉もろき露涙

二つの袖やしおるらん

水陰草ならば 波うち寄せよ泡沫(うたかた)


文月(ふづき)七日の暁や 八月九月(ハチゲツキュウゲツ) げに正に長き夜

千声萬声の憂きを人に知らせばや


月の色風の気色

影に置く霜までも心凄き折節に

砧の音 夜嵐(メラス) 悲しみの声虫の音交わりて落つる露涙

ほろほろはらはらはらと


いづれ砧(崩す)の音(崩す)やらん

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