2016年2月26日金曜日

ディーパンの闘い

スリランカ
仏教国であるからか親日で、戦後賠償放棄という英断を下した。
事あるたびに難癖をつけてカネをせびるような下品な真似はしないのが上座部仏教国。
しかし独立以来民族対立が激しくて、内戦終結まで四半世紀を要した。




悪くはないが、この程度がパルムドールだとカンヌ映画祭の名折れ。
しかし、文化の多様性に鑑みて栄誉を与えるというコンセプトは、
白人男性映画しかノミネートしないハリウッドよりましだという意見もある。

難民問題沸騰時に公開すれば、興収も良かったのにビジネスが下手。
加えて任侠映画に比定する馬鹿映画評論家が足を引っ張り、なんともねえ(笑)


スリランカの反政府組織の戦士が、偽装家族を装い、フランスに難民移住。
フランスなんて難民移住に一番ハードルが高いのにご都合的ですが、フランス人監督だから
そうなっちゃうか。
スリランカは最終的に英国の植民地でしたから、英国移住が一番自然ですがねえ。
だっから最終的にはイギリスに移り住むんですよ。


ヒーローは、郊外のスラム化した団地の管理人の職にありつき、
偽装妻は家政婦、偽装娘は、やっと学校になじみ優等生。
偽装家族とはいえ、心の絆が出来だした頃に忌まわしい暴力の嵐。

堪忍袋の緒が切れた「健さん」は、雪降る夜に一人、長ドス一本を抱え・・・
違いますよ。
任侠映画はギリシャ悲劇ですから、良かれと思ったことが不幸の連鎖を呼ぶのであり、
その矛盾との葛藤ドラマなの!
ディーパンは、ただただ暴力から家族を守りたいという単純なストーリー。
葛藤もドラマもへったくれもない。


ささやかに家族が平安を取り戻して良かったなあって思うだけ。
まあ、時分の花。
歴史には残らない映画だ。




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