2020年12月11日金曜日

年収200万!

 



収入の総額がすべて自在に使えるわけではなく、様々な税や社会負担の控除後が可処分となる。家族構成や居住地等により、かなり苦しい生活を余儀なくされる事もあれば、比較的のんびり暮らせることもある。

一般論からすれば、相対的貧困率と年収二百万円ラインはおおむね近似値であり、この相対的貧困率(定義はややこしいので略して)は、近年上昇基調にあり、OECD加盟国(つまり先進国)の中では極めて恥ずかしい様である。
因みに、これらの比率は15ないし20のレンジ(%)というのがざっくりした数字。世界第三位の経済大国と胸を張れるものではない。

しかし「恥ずかしい」と思えば、何とかしようってことになるが、その辺がどうも....

収入だけがQOLを表すものではない。
政府の調査だと生活水準の自己評価は

上が 2%
中が93
下が    5

このなかで「中の下」が22%だとされる。
つまり、定量的な評価判断と定性的な見方には大きな乖離がある(下流即ち貧困と仮定した場合)
その理由は諸説芬々だが、貧困は恥だ。勤勉と節約こそが美徳であり、その美徳にそぐわぬ生き方の結果が貧困....我が身の恥は認めたくないとかなんとか。正鵠を得ているかどうかは判らない。しかし、施しを潔しとしないストイックなスタイルを固辞して我慢と忍耐を甘受する向きもある。

やはり「タダ」は良くない。
ヒトザルの尊厳を毀損する。
そう思わない向きも多かろうが、誤解を恐れずにいえば、大事な徳目の何処が壊れているに違いない。




昨今話題の「ベーシックサービス」
批判の多いベーシックインカムの対抗軸として、政治家と称するポピュリストが盛んにつまみ食いをするから、本来の概念がかなり換骨奪胎されてしまった。
要するに、健康で文化的な生活基盤としての、医療、介護、教育なんかは無償(?)にしましょうとかなんとか....

アタシは賛成しかねるのよ。
理由は先に書いた通りだが、加えて夜警国家論者だから、cheap small Government が最良の政府。
役人の仕事を増やせば、仕事以上に役人の数が増え、寄生する政商がさらに増える。

だから「ベーシックインカム」のような後腐れのないやり方.....無論制度設計には相応の工夫が必要であり、犬は可愛く賢いがヒトザルはワルの紀州の下駄屋の息子らしい学者モドキが吠えたてるような方法は論外だが.......の方が大好き。


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