2020年12月3日木曜日

ハイソ・ザ・カポーティ

 



先日の惰日記の連想からフィツジェラルドの事を調べ出した。

まずもって「F・スコット・フィツジェラルド」って珍しいよね。ミドルネームをアルファベット表示はままあるが、ファーストネームがアルファベット表示。

実は、ペンネームがそうなっているらしい...とかなんとかどうでもいいことが判明したが、それで終わり。

あとは、彼はプリンストンの出身で、実際に生原稿を大事に保管している...が盗難の事実はない。

彼の「グレートギャツビー」なる小説は、二十世紀の英語で書かれた最高作品リストの第二位!

このランキングリストは、金メダルと銅メダルがジェームズ・ジョイスの作品ですから、それなりの批評家が選んでいるらしい

かと言っても英文学界でアメリカ文学なんて不毛なんですよ。民族の共同幻想的な「神話の世界」を持ち得ないし、建国神話は無いではないが、黒歴史で今や誇らしげに語る事を憚る。

あえて言うと、ミシシッピ川の長閑な風景を背景としたハックルベリーフィンの物語くらいなもの。国民としての長い歴史がない事はやはり成果物にも影響する。

しかし、文学は貧弱でも、文学史にプロットされるエキセントリックな作家群は豊穣である。

つまり映像化むき。


トルーマンカポーティは、大学はおろかハイスクールに通ったかどうかも怪しげな不幸な生い立ちながら、神は早熟の天分を与えた。二十台前半で早くも天才作家と言われ、稀代の衝撃作「冷血」は....けだし  四十而不惑。

しかし、後年は作家よりもハイソの寵児...と言うお騒がせ者

最後の発表作品は「叶えられた祈り」の第三章

なんともスキャンダラスな内容で、NYの社交界から追放、交際していたセレブからは絶交。

失意(かどうかはしらないが、しばらくして逝去)

この遺作に関しては、フィシュジェラルドの生原稿よりもミステリアス。一般には未完あるいは執筆すらされていないと言われているが、密かに貸金庫に保管されていると信じる向きもある。フィシュジェラルドの生原稿ほどの値段がつくかどうかは判らないが、内容が内容だけに公表が出来るかどうか。

このテーマだけでミステリーが一作書けますが、未だに誰も手掛けません。

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