2023年10月2日月曜日

されどわれらが日々

 倭國の左翼運動って、敗残、挫折、自壊ばかりでロクな成功体験がないし、ロマンにも乏しい、、、とアタシは思う。



日共の武装闘争からの転換、歌ってマルクス踊ってレーニンの似非微笑み戦術を黙って素直に受け入れるって余りな思考停止はよほどの事(決して褒めるに値しない)

鉄面皮なまでの方針大転換が悪いとは言わないが「無謬のパルタイ」に過ちは無い、、、ってものいいが気に入らない。素直に間違いを認めない事がどれだけ後世に悪影響を及ぼしたか、、、


作者の柴田翔氏は高名なドイツ文学者だが、、、今どき倭國に数百人はいるらしいゲーテの専門家なんて如何程のものかしら?

それに、彼は党員でも活動家でもなかったはず。周囲にその類いがゴロゴロいただろうが、そんな状況下での他人様の恨み辛みや日常の不満や焦燥感をネタに芥川賞受賞のベストセラーをものにし、その印税で優雅にドイツ留学。果ては功なり名をとげ、、、

読んでると行間からモデルにされた知人たちの怨嗟のうめきが聞こえてきたような悍ましい記憶がある。

書庫の片隅にあるはずだが、いまさら手にしようとは思わない。



柴田翔氏の原作は映画化もされたが、YouTubeにも映像がないし、時代の雰囲気ならばこちらの方が、、、


アタシはあの時代は知らない。

60年台の新左翼運動の光芒も朝日ジャーナルの記事でしか知らない。

知っているのはなんとも悲惨な「内ゲバ」の時代。

あんなものは893の出入りと変わらん、、、が、ある日風呂屋の番台に殺人容疑で指名手配の、、、多少は好感を持った先輩の顔写真にはさすがに呆然。思わず、、、三度もアタシはイエスなんか知らないって口走るペテロを想起した。


なんともねえ、、、池上さんと佐藤氏の「日本左翼史」を読んでいて、、、今更ながら気がついた事。

アタシに仕送られてくる遊学費用の一部は民青の活動費用に使われていたのだ!って今頃になって(^^)


戦後の民主化施策のひとつとしてGHQは積極的に自治会育成の旗を振り、自治会費は強制代理徴収制度の対象となった。

大学の学生即ちその自治会員であることを強要するクローズドシップやユニオンシップであったかどうかまでは判然としないが、入学手続きをすれば自動的に自治会員となり、自治会費は授業料と一緒に振り込まされていた。


アタシの母校は法学部だけが民青の支配下にあり、あとは新左翼系諸派。

大学公認の自治会のヘゲモニーを握ること即ち活動資金源の確保ですから、、、拠点防衛は最優先事項だったのだ。

日頃は歌って踊っての民青も、いざ出入りともなれば、それはそれは菩薩が夜叉になる以上の怖い形相。

本質が表れますなあ(敵の出方論とはこの事)

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