2023年10月21日土曜日

和泉式部の恋の世界

 恋情奔放

怨情多感、、、、はやい話が情熱的に恋に生きたとされるのですが、そんな密度や濃度の高い恋歌ばかりだと肩が凝る。


定時法でも不定時法でもいっしょなんだが、数字で時間帯を区分けするって無粋だねえ。

恋の世界の和歌を語るんだから、、、


あかつき(暁)


しののめ(東雲)


あけぼの(曙)


夜から明け方にかけての時間経過はざっとこんな感じです(ある気象予報士さんのブログのお写真を拝借しましたが、東雲は割愛)



東雲に 起きて別れし

人よりは 

久しくとまる 竹の葉の露(玉葉集 恋ニ)



和泉式部の恋の代表作からすれば選外の扱いが普通。

でも素直でいじらしく味わい深いって思うのよ。

詞書がないと理解に時間がかかるのですが、以下「ケイタイ小説」風に解説すれば......



彼ってあけぼの頃までいてくれるといいのに、早々に帰っちゃうんだから。

まだ、始発まえなんだよ

次はいつ来てくれるかしらって、、、

でも、なんか忘れもの。

竹の葉の上にひとしづくの残り朝露を描いた扇

単に忘れただけ、、、それとも、俺の代わりに留め置くからって、思わせぶりに?

なんにしても、所詮薄情な男よりは「忘れ扇」の方がリアリティがあるんだわさあ。

でも、この扇ねえ、、どうしたもかしら?


しばらくご無沙汰したあとで、こんな事をかくかくしかしかLINEでもして、ゆうパックで送り返すかな(^^)



とかなんとかの長い詞書がありまして、原典は見てませんが、、、玉葉集にも載っています。

この和歌集は勅撰集最大規模ですから、恋部も五巻

この和歌は二巻に収録されていますから、この恋の破綻はまだまだ先のようです。

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